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小林陵 今季初V W杯ジャンプ男子

個人第5戦で今季初勝利を挙げ、表彰台で喜ぶ小林陵侑=2019年12月15日、ドイツ・クリンゲンタール(AFP時事)

 【クリンゲンタール(ドイツ)時事】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は15日、ドイツのクリンゲンタールで個人第5戦(HS140メートル、K点125メートル)が行われ、昨季総合王者の小林陵侑(盛岡中央高―土屋ホーム)が1回目に136・5メートル、2回目に134メートルを飛び、合計277・0点で今季初勝利を挙げた。W杯通算14勝目で、日本男子歴代2位となる船木和喜(フィット)の15勝にあと1勝とした。

 佐藤幸椰(雪印メグミルク)は6位、中村直幹(東海大札幌ク)は16位、伊東大貴(雪印メグミルク)は21位。47歳の葛西紀明(土屋ホーム)と小林潤志郎(盛岡中央高―東海大―雪印メグミルク)は2回目に進めなかった。

待望の1勝に 喜びを爆発

 最後に出番を迎えた2回目の飛躍。小林陵は134メートルを飛んだ着地後も勝利を確信できず、「やっちゃったかな」と思いながらスクリーンを見上げた。「やっと勝てた」。優勝が決まるとスキーを持ったまま両手を突き上げ、雄たけびを上げて喜びを爆発させた。

 1回目は不利な追い風をわずかに受けながら、距離、飛型点とも最高得点をたたき出した。それでも2回目の前は「すごく緊張した」という。同じく1回目でトップに立った前週の第4戦で、2回目で風に恵まれず逆転されていたからだ。「荒れて荒れて、(いい天候条件が)やっときた。トップ3あたりはだいたい同じ条件だった」。ライバルとほぼ同等の環境で勝負を制し、納得の表情を見せた。

 無双の強さを誇った昨季とは違い、今季は良い形でシーズンに入れなかった。それでも「(年末年始の)ジャンプ週間までに上げられれば」と焦らず取り組んできたが、やはり待望の一勝は格別の味。「うれしかったです。久しぶりに」と無邪気な笑顔を浮かべた。

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