一関・平泉

歴史かみしめ力強く 2代目時の太鼓御用納め【一関】

1年の締めくくりとして勇壮な音を響かせた2代目時の太鼓の打ち納め

 江戸時代をルーツとした「2代目時の太鼓」の御用納め式は28日、太鼓が展示されている一関市のJR一ノ関駅構内にある新幹線コンコースで行われた。元号が平成から令和へと改められたこの1年を振り返りながら、打ち納めとして勇壮な音を響かせた。

 式には時の太鼓顕彰会や一関青年会議所、市観光協会、同駅の関係者ら約20人が出席。初めに、市観光協会の佐々木賢治会長が「今年は新しい年号になり、新しい時代にふさわしい記憶に残る1年だった。時の太鼓は今年も一関夏まつりの大巡行だけでなく、一関のさまざまなイベントに出演して盛り上げてくれた。時の太鼓は一関の宝で、令和までつないでいただいたので、今後も次の時代に引き継いでいきたい」とあいさつ。

 関係者が太鼓の前に設けられた祭壇に拝礼した後、時の太鼓顕彰会の和泉拓磨副会長が力強く打ち納めをした。同顕彰会の柳橋信行会長が「これまでの歴史、文化、伝統を踏まえ、一関に時の太鼓があるということをこれからも発信していきたい」と述べて三本締めを行った。

 時の太鼓は江戸時代、城下町に時刻を告げるため、一関藩が幕府から特別に許可を得て毎日正午などに打ち鳴らしたとされ、「一関に過ぎたるものは二つあり、時の太鼓と建部清庵」と評された。当時の太鼓は同市真柴の長昌寺に所蔵されており、同駅に展示されている2代目時の太鼓は、東北新幹線開業を祝い1983年に製作された。顕彰会が中心となって、毎年8月に開かれる一関夏まつりで巡行されており、今年も多くの人を魅了した。

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