奥州・金ケ崎

27年ぶり権現舞復活 江刺田原 多幸願い地区巡る【奥州】

上小田代自治会により、27年ぶりに地区内を巡って行われた権現舞

 奥州市江刺田原の上小田代自治会(熊谷義元会長)は、正月に地区内を巡って実施していた権現舞を27年ぶりに復活させた。自治会青年部が中心となり、地元の川内神楽(伊藤守代表)から指導を受けて稽古を重ね、自治会会員各戸で行い、一年の家内安全、五穀豊穣(ほうじょう)を願った。

 地区内では川内神楽が1月3日に権現舞を実施してきたが、1993年の大冷害の影響で翌94年に中止して以降は行われていなかった。

 熊谷会長(65)=同市江刺田原字大平=によると「地区の活性化を図るため、権現舞をまた始めることで若い人たちが集まってくるのでは」と復活の機運が盛り上がり、熊谷会長や20~30代を中心とした青年部員合わせて8人が参加し、2019年11月から月2回の稽古を行ってきた。

 3日は自治会の8人のほか、伊藤代表(76)=同市江刺田原字川内=ら川内神楽の4人がおはやしなどとして参加。川内集会所を出発し、伊藤代表方での舞初めを皮切りに、地区内36戸を訪問した。

 各戸では伊藤代表らの太鼓やかねの音に乗せ、自治会メンバーが熱のこもった権現舞を披露。子供たちも興味津々で権現に頭をかんでもらい、今年1年の家内安全などを願った。佐藤文代さん(65)=同=は「権現舞はしばらく見たことがなかった。復活したことはいいことだと思う」と喜んでいた。

 伊藤代表は「(権現舞の復活は)大変うれしく思う。これを機会に後継者を育てていければ」と期待を寄せる。熊谷会長は「人口は減ってきているが、若い人たちが地域を回ることで、地域のこともより分かってくると思う。できるだけ続けていきたい」と語っている。

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