北上・西和賀

「ごしょ芋」お待たせ 特産の味収穫進む 口内町【北上】

地域の特産品として収穫が進むごしょ芋。ふるさと納税の返礼品などとして人気が集まっている

 北上市口内町で、特産化に向け栽培に取り組んでいる「ごしょ芋」(キクイモ)の収穫作業が進められている。生産農家は、ショウガのような形をした芋数十個が塊となった株をくわで掘り起す作業に汗を流している。同市のふるさと納税の返礼品などとして地元NPO法人に随時出荷されている。

 地元農家13戸で組織する「くちないごしょ芋生産者の会」(昆野先男会長)が10年ほど前から本格的に栽培に取り組み、現在は10アールほどで栽培。キク科の多年草で、口内地区では古くからごしょ芋と呼ばれて栽培されてきた。

 漬物への活用もあったが多くは利用されず、農家からは雑草同様に厄介者扱いされてきた。含まれる成分「イヌリン」に血糖値上昇を抑える効果があるとされ注目を集めたことと、他の作物より栽培に手がかからず繁殖力が強いことに着目し、特産化に向けた取り組みが始まった。

 昆野会長(79)方では1アールほどの畑で栽培。昨年10月下旬に3メートルほどに育った地上部を切り倒した後、11月に入ってくわを使って土を掘り起し、ごしょ芋を取り出す作業を開始した。収穫は今春まで続けられる。

 NPO法人くちないに出荷され、注文に応じてふるさと納税の返礼品として出荷されているほか、県内の加工工場でギョーザやコロッケなどの具材として活用されている。ここ数年は200キロ前後出荷しており、今年は300キロ程度出荷する予定。昆野会長は「健康に良い上、農家としては栽培のしやすもある。返礼品としての引き合いがますます強まっており、今シーズンは土付き品の需要が強くなっている。学校給食を通じて子供たちにごしょ芋の存在を知ってもらい、地域の特産品として栽培を続けていきたい」と話している。

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