一関・平泉

黄金の国活性化探る 平泉で日本遺産シンポ

日本遺産に認定された構成5市町での地域活性化について意見を交わしたトークセッション

 文化庁が日本遺産に認定した「みちのくGOLD浪漫―黄金の国ジパング、産金はじまりの地をたどる」構成自治体を巡るシンポジウム「日本遺産『みちのくGOLD浪漫』を知る」は11日、平泉町の平泉文化遺産センターで開かれた。同町をはじめ構成自治体などから約100人が参加し、トークセッションや講演などを通して同遺産の価値の普及や地域振興に生かす方策などを探った。

 同遺産に関連する文化財を有する宮城県涌谷町、気仙沼市、南三陸町と本県の平泉町、陸前高田市の計5市町で組織する推進協議会が主催。同町を皮切りに各市町持ち回りのリレー方式で開催を予定している。

 「『みちのくGOLD浪漫』のこれから」がテーマのトークセッションでは、涌谷町生涯学習課の福山宗志氏、平泉文化遺産センター館長の千葉信胤氏、宮城県で地域ビジネスの国際化支援などを行うコミューナ国際プロジェクトコーディネーターのケップルヘンリー・ウェスリー氏の3人をパネラーに、同町地域おこし協力隊員で一般社団法人IKIGAIプロジェクト地域創生アドバイザーの樋下稔生氏が進行役のファシリテーターを務めた。

 このうち福山氏は、今後は金と文化財との関わりをしっかりと掘り下げ、訪れる人たちに伝えることが必要と説明。受け入れ態勢に関してウェスリー氏は「涌谷の砂金採りや陸前高田のワカメのしゃぶしゃぶなどの体験プランは魅力的だが、外国人を受け入れるためには多言語表記などを整備すべきだ」と指摘した。

 千葉氏は日本遺産と世界遺産との違いを「世界遺産は世界人類が共通理解できる普遍的価値が必要なのに対し、日本遺産は地域に根差したストーリーが重要。地域の活性化はもとより、そこに住む人たちのプライドにつながるよう大切に発信してほしい」と語った。

 トークセッションに先立ち行われた講演では、樋下氏が日本遺産に認定された他地域の事例を紹介した上で「旅人は“体験”を求めている。この地域で何を提供できるかを考えなければいけない」と述べた。

 日本遺産は、有形・無形の文化財を組み合わせて歴史や文化を示したストーリーを対象に同庁が2015年から認定。「みちのくGOLD浪漫」は平泉町の中尊寺金色堂やモンスターゴールドと称される巨大金塊を産出した鹿折金山(気仙沼市)など独自の文化や信仰、産業に昇華した「金」と人々との縁がロマンを感じさせるとの評価を受け、19年5月に認定された。

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