一関・平泉

延年の舞 稽古入念に 毛越寺僧侶ら 二十日夜祭向け【平泉】

二十日夜祭当日に奉納する延年の舞「唐拍子」の稽古に臨む児童と僧侶=平泉町の毛越寺常行堂

 平泉町の毛越寺(藤里明久貫主)常行堂二十日夜祭で奉納される「延年の舞」の総稽古が13日、常行堂で行われ、同寺ゆかりの子供たちらが1週間後に迫った本番に向けて立ち位置や舞の手順などを一つずつ入念に確認した。

 延年の舞は、国重要無形民俗文化財に指定された古式ゆかしい歌舞。常行堂に祭る摩多羅神(またらじん)の祭礼結願(けちがん)の日となる1月20日に毎年営まれる二十日夜祭では、常行三味供(ざんまいく)の修法に続く法楽として奉納されている。

 境内の大泉が池も結氷する厳しい寒さの中行われた総稽古には一山の僧侶のほか町内外から童子役4人が参加。当日の演目7番のうち童子が参加する「田楽」「唐拍子」「王母ケ昔」を中心に稽古が行われた。

 童子役は例年、一山の僧侶の子弟が務めてきたが、少子化の影響もあり今年は4人のうち3人を檀家(だんか)から募った。2年目の参加となる一関市立山目小1年の宇都宮諒君(7)は「去年は唐拍子だったけど、今回は田楽にも参加する。中啓(扇の一種)を回すところが難しい」と語り、藤里貫主から直接手足の動かし方などの指導を受けていた。

 「王母ケ昔」に参加する平泉小3年の松島和久君(9)は「長いせりふをしっかり覚えて頑張る」と真剣な表情で稽古に臨んだ。

 常行堂二十日夜祭は当日午後3時からの献膳式に始まり、7時には本行列(献膳行列)がJR平泉駅前を出発し常行堂までを練り歩く。延年の舞は9時から夜半にかけて奉納され、今年1年の五穀豊穣(ほうじょう)や除災招福を祈る。

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