一関・平泉

佐野美術館所蔵 光忠、長光など5振り 市博物館 来月16日まで名刀展示【一関】

佐野美術館所蔵の名刀が並ぶ一関市博物館の新春名品展

 一関市博物館(菊池勇夫館長)の新春名品展「佐野美術館の名刀―備前」は同市厳美町の同館で開かれている。佐野美術館(静岡県三島市)所蔵の重要文化財を含む鎌倉時代の名刀5振りが公開され、来館者が刃の長さや形、施された模様、銘などをじっくりと鑑賞している。2月16日まで。

 同館初の新春展示として企画。舞草刀を所蔵する一関市博物館と名刀を所蔵する佐野美術館とのつながりで実現した。備前鍛冶によって生み出された「太刀銘光忠」(重要美術品)、「太刀銘長光」(同)、「太刀銘長元」(重要文化財)、「太刀銘景光」と、「刀金象嵌銘(きんぞうがんめい)一文字」を展示している。

 このうち「太刀銘長元」は、備前長船の名工長光の弟子長元による鎌倉時代末期の作で、刃先が小さく細身の美しい姿をしている。

 「太刀銘長光」は光忠の子長光によって鎌倉時代中期に作られたもので、大きく二つに分かれる長光の作風のうち、光忠の影響を受けた華やかさが感じられる。

 市博物館の小岩弘明主任学芸員は「機能的にも美術品としても日本刀が持つ技術のピークを迎えた鎌倉時代に作られた素晴らしい刀を、この機会に見てもらいたい」と話している。

 期間中の来月11日午後1時30分からは佐野美術館理事長の渡邉妙子さんによる講演会「名刀への道」を開催する。聴講無料だが事前申し込みが必要で、定員は100人。

 入館料は一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料。開館時間は午前9時から午後5時(入館は4時30分)まで。月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは同館=0191(29)3180=へ。

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