花巻

スポーツで地域づくり 6人が知事に課題説明 県政懇談会【花巻】

県南地域のスポーツ振興に取り組む人たちが達増知事と意見を交わした県政懇談会

 スポーツによる地域づくりをテーマにした県政懇談会「いわて幸せ作戦会議in花巻」は20日、花巻市花城町の花巻地区合同庁舎で開かれた。県南地方でスポーツによる地域の魅力向上に取り組む6人が参加。達増拓也知事に活動の概要や課題について説明し、地元の環境資源を生かした今後の広がりなどを探った。

 カヌー元U23日本代表で奥州市地域おこし協力隊の藤野浩太さんは、本県の恵まれた競技環境を説明した一方、人材育成や競技場所の駐車場整備などソフト、ハード両面の問題を指摘。東和棚田のんびりRun実行委事務局の新田彩乃さん(花巻市)は、東和町の風景や味覚などを楽しめるランニングイベントを通した観光客や移住者の増加、地域の盛り上げを展望した。

 サーフボードに立ち水上を移動するSUPのインストラクターを務める「Water&Snow SPICE」の佐藤克行代表(北上市)は、インターネット交流サイト(SNS)が利用拡大につながっているとした上で、リピーター確保のアイデアなどを披露。遠野馬の里職員の佐々木彩乃さん(遠野市)は馬と人とのつながりを生かした馬産地振興の可能性を語った。

 西和賀町雪合戦協会の髙橋新太郎会長は「生涯スポーツとして親しまれるようルールなども考えたい。子供たちに受け継いでもらうことも願う。西和賀高校に部活動があれば入ってくれるのでは」などと持論を展開。花巻市の富士大経済学部講師でスポーツ振興アカデミー副アカデミー長の内城寛子さんは大学施設にプロ選手を招き子供たちに夢を持ってもらうスポーツ教室の開催などを紹介した。

 達増知事は各活動やイベントについて所感を述べ、「指導者や管理、運営する人が不足しているという問題がそれぞれの現場に影を落としている。夏と冬の競技を組み合わせれば収入になるなどはないか」と提起。内城さんは「今集まっている方々のようなスペシャルな人材を管理する人の育成、仕組みづくりも必要。商工観光、医療福祉といった異業種とのつながりを見つけていくことも今後の課題になる」と話していた。

 地域活性化に取り組んでいる人たちの声を直接聞き、県政に役立てる「いわて幸せ作戦会議」は2019年4月の二戸地区を皮切りに県内各地で開かれ、同日が今年度9回目となった。

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