一関・平泉

もち米で一関の酒 リカーショップコンノ 磐乃井酒造が協力、来月発売

3月に販売される純米酒「結」。原料は全て一関産のもち米を使用している

 一関市旭町のリカーショップコンノ(今野公英店主)は、同市花泉町涌津の磐乃井酒造の協力を得て、もち米で醸造した純米酒「結(ゆい)」を販売する。原料となるもち米は100%一関産。もち米で造る日本酒は珍しく、同店で予約を受け付けている。一関地方の餅食文化をPRする新たな商品として注目を集めそうだ。

 一関産のもち米を餅だけでなく酒でも楽しんでもらうことなどが目的。原料には一関もちの里生産組合の佐藤好基さん(55)が生産した「こがねもち」約135キロを使用している。

 1月中旬から仕込みを開始。同酒造杜氏の佐藤竜矢さん(34)は「酒造好適米ではないもち米で麹(こうじ)を作るのが難しかった」と振り返り、甘みのある酒を目指したという。

 5日に同酒造で関係者を招いての初搾り披露会を開催。白濁としたもろみが圧搾機へと移され、関係者は最初に搾り出される「あらばしり」で香りなどを確かめていた。

 同組合の好基さんは「もち米をPRする新たな商品ができてうれしい。ネーミングもとても良い。このお酒でもち米の消費拡大につながれば」と期待。竜矢さんは「度数は15度ほどになる。想像した通りの甘みに、すっきりとした切れもある。酒単体だけでなく、料理に合わせても良い」と出来に手応えに感じている。

 今野さん(52)は「名前には人と人を結ぶという意味を込めた。飲んで古里を感じられるような酒になってほしい」と願い、「今後味などを改良していくほか、酒かすの利用、酒を飲めない人向けの甘酒も製作していきたい」と構想を広げる。

 結は3月19日から販売。1本720ミリリットルで、約400本を製造する。価格は税込み2000円。生酒の希望者は今月20日までに予約する。12本以上の購入でプライベートラベルの製作も可能。

 問い合わせは同店=0191(23)3633=へ。

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