佐々木朗初ブルペン 立ち投げにも怪物の片鱗
誰もがうなる剛球だった。ロッテの佐々木朗(大船渡高)が初のブルペン入り。駆け付けたファンや報道陣の熱気をよそに、立ち投げで5分間、テンポよく25球を投げ込んだ。
久々にマウンドの傾斜を使って投げ、時折抜ける球もあった。だが、球数を重ねていくにつれて捕手のミットをはじくような捕球音が響き、受けた柿沼捕手は「体感は155キロくらい。切れも伸びも感じた」。最速163キロを誇る「令和の怪物」が能力の片鱗(へんりん)を見せた。
視察した井口監督は「想像よりはるかに威力があった。ダルビッシュ(カブス)や大谷(エンゼルス)とはまた違うタイプ。スピンも利いていた」と賛辞が口をついた。だが、当の本人は納得のいく球は「一つもなかった」ときっぱり。「慣れていかないと」と、まだまだ満足はしていない。
今後も様子を見ながら立ち投げでのブルペン入りを見込む。1軍キャンプはこの日で打ち上げ。「一度も離脱することなく終えられ、順調に来られてよかった」と充実感もにじませる。1軍は14日から練習試合が始まるが、同行する佐々木朗の実戦登板はまだ先。焦らずステップを踏んでいく。(石垣)
【時事】