公共施設 軒並み休館 先行き不安視する声も【花巻】
新型コロナウイルス感染拡大を受け、県内で公共施設の一時閉鎖や行事中止が相次いでいる。中でも花巻市では2日、大部分の公共施設で臨時休館がスタート。多くの施設が19日までの休館を予定している。一時閉鎖初日は人影がほぼ見えなくなった観光スポットもあり、関係者から先行きを不安視する声が聞かれた。
同市では27の振興センターや4図書館、萬鉄五郎記念美術館、高村光太郎記念館、なはんプラザなどが同日から軒並み休館。各施設に掲示された「19日まで休み」の案内を目にして、残念そうに引き返す姿も見られた。
このうち同市矢沢の宮沢賢治記念館では、入口の門が閉ざされ、訪れる人もごくわずか。館内では職員が、来訪キャンセルを余儀なくされた県外団体客らへの対応に当たっていた。
同市大通りのなはんプラザで28日に予定されていたイベント「サーカスマルシェ」中止を告げられたという同市東和町の女性(48)は、一時閉鎖施設の多さに戸惑いの表情。「イベントは主催者や出店者みんなで準備してきたのに、がっかり。出店で生計を立てている人もいるのに(休館ばかりで)少しやり過ぎではないかと感じる」と渋面をつくっていた。
同日は市社協が7日に予定していたボランティアセミナーの中止も発表され、さまざまな行事取りやめムードはしばらく尾を引きそう。
同市では5月の大型連休イベントの開催を危惧(きぐ)する声も上がっており、関係者の協議が続けられているという。