一関・平泉

【新型肺炎】給食停止 納入業者を応援 ホテルサンルート一関 朝食で牛乳(不二家乳業・大東)提供

ホテルサンルート一関が給食で活用されている牛乳の朝食での提供を開始
力合わせ難局打破へ

 新型コロナウイルスの感染拡大防止へ全国の小中学校などが休校になった影響で困っている給食納入業者を応援しようと、ホテルサンルート一関(一関市上大槻街)は9日、普段は給食で活用されている不二家乳業(同市大東町)が生産した牛乳について、朝食での提供を開始した。宿泊施設でも予約キャンセルが相次ぐなど影響が続く中、業種の枠を超えて一丸で難局を乗り切ろうとしている。

 一関商工会議所が行った市内の商工業者を対象とした新型コロナウイルスの影響調査では、小売業で学校給食で食材を納入している業者が売り上げ減少などの影響を受けている現状が明らかになった。不二家乳業では1日当たり1万5000本(1本200ミリリットル)、3トン分の牛乳を給食として提供してきたが、休校措置に伴い減産で対応している。

 同ホテルでは、給食納入業者の厳しい状況を受けて何か役に立てることはないかと考えた結果、「牛乳屋さん応援キャンペーン―思い出の給食牛乳をみんなで飲みましょう」と銘打ち、朝食で牛乳を提供することにした。同ホテルでも新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、朝食を従来のバイキング形式から弁当形式にして自室で食べてもらうように変更しており、牛乳もピッチャーでの提供からパックでの提供となり、早速朝食で自室に持ち帰る宿泊客の姿が見られた。

 今回の取り組みについて、不二家乳業では「声を掛けていただいて大変ありがたい」と感謝する。同ホテルでは他の宿泊施設にも今回の取り組みを広げていきたいとしており、ホテルを運営する斎藤松月堂の斎藤賢代表取締役社長は「このようなことしかできないが、みんなでこの厳しい状況を打破していきたい」と語っている。

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