一関・平泉

和の伝統 福呼ぶ輪に 京屋染物店が布製マスク 市へ寄贈、作業委託も【一関】

一関市に寄贈する布製マスクを勝部市長(右)に紹介する京屋染物店の蜂谷代表取締役(中央)と千葉さん
京屋染物店が製造、販売している布製マスク「御手福来MASK」。一関市に寄贈されたほか、同店とオンラインショップでも販売中

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴って全国的にマスクが不足している中、一関市大手町の京屋染物店(蜂谷悠介代表取締役)は布製マスク「御手福来(おてふき)MASK」の製造、販売を始めた。日本の伝統文化と世界最高水準の安全性を兼ね備えた品として好評を得ている。3月から8月までの6カ月間は1カ月につき50枚ずつ計300枚を市に寄贈する予定で「市民の皆さんが安心して過ごせるようにお手伝いしたい。日本ならではの結(ゆ)いの精神も広がっていけばいい」としている。

 布製マスクの寄贈は18日に市役所で行われ、蜂谷代表取締役(42)と営業統括の千葉彩子さん(38)が勝部修市長に品物を託した。

 蜂谷代表取締役はマスク不足の状況について「染め屋にできる支援はないかと思った。お世話になっている市役所や公共の場で活用してもらえれば。いろんな柄をそろえたので明るい気持ちになってほしい」と話した。勝部市長は「有効に使わせてもらう。母子手帳の交付時に子育て世代のお母さんに渡すのもいい。使い捨ての時代を考え、物を大切にする意味でもインパクトがある」と感謝した。

 同店は1918(大正7)年創業の老舗。世界最高峰の安全基準を満たす製造工程の認証「エコテックススタンダード100」を取得した染色工場で、乳幼児の肌にも対応する安全性のレベル「クラス1」の繊維製品を生産している。布製マスクの販売は3月に始めたばかりだが、各地から客足が絶えず「都内に住む子供や孫に送りたい」との声も寄せられているという。

 布製マスクを取り扱うに当たって同店が意識したのは、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた個人や団体とつながる仕組みづくり。収益の一部をNPO法人全国こども食堂支援センターに食品の配達・購入資金として寄付するほか、作業の一部は経済活動の停滞で仕事が滞った家庭や福祉作業所に依頼している。

 御手福来MASKという商品名には、もともと手拭いに込めていた「あなたの手に福が来ますように」という意味に加え、「あなたの邪気を払い、福を呼び込む状況が訪れますように」との願いを込めた。手洗いして乾かし、滅菌を兼ねてアイロンを当てれば繰り返し使えるのも特徴という。

 蜂谷代表取締役は「社の理念は『和の追求』。全体で良い状況をつくり出したい」としている。同店やオンラインショップで販売中。問い合わせは同店=0191(23)5161=へ。

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