奥州・金ケ崎

初の無観客レース 岩手競馬、あすまで 新型コロナ感染拡大防止

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、無観客でレースが行われている水沢競馬場

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2019年度岩手競馬の第11回水沢競馬が20日、無観客で始まった。奥州市水沢の水沢競馬場では、無人のスタンド席にレースの音とインターネット中継の放送の声が響いた。「春競馬」前半の22日まで観客の来場なく実施する。

 無観客競馬は、感染の拡大を受け日本中央競馬会(JRA)が2月29日から実施。各地方競馬も相次いでこれに続いている。県競馬組合(管理者・達増拓也知事)も18日に実施を発表。同組合発足の1964年以降、記録がない出来事という。

 対象となっているのは3日間の計33レース。期間中は盛岡、水沢両競馬場と県内外12カ所の場外発売所での直接の馬券発売も中止。馬券はインターネット利用でのみ購入できる。

 平常の休日には1日3000人近くが訪れることもあるという場内には関係者の姿のみが見られ、スタンド席のシャッターは閉鎖。馬場の中のみ普段通りのレースが繰り広げられた。通常は両競馬場間を同じバスで移動していた騎手とスタッフの両者を分割する、騎手に検温をして体調を確認するなどの感染防止対策も取られた。

 20日の発売成績は前年の春競馬初日と比べ56・0%増の2億1528万3700円で、同組合はインターネット販売が伸びたとみている。19年度の収支見通しは春競馬の通常開催を見込んで3200万円の黒字を想定していた。減収はあるものの、岩手競馬存続の条件の単年度の収支均衡は達成できる見込み。

 春競馬後半の28~30日の無観客措置は、状況を見て判断する。内宮明俊副管理者は「春競馬を待ちわびたファンの皆さまには申し訳ないが、感染拡大防止のため入場お断りはやむを得ない。インターネットでレースをご覧いただきながら、馬券を購入して応援してほしい」としている。

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