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岩手県立博物館テーマ展 古代の水族館再現 化石など資料展示 来館者の関心誘う

古代の水族館に見立てて海や川などの生き物の化石を紹介する県立博物館の企画展

 県立博物館のテーマ展「化石の水族館」が、盛岡市上田字松屋敷の同館で開かれている。アンモナイトや魚など古代の生物が海や川、湖などでどのように暮らしていたのか、化石など200点を超える資料で紹介し、家族連れを中心とした来館者の関心を誘っている。5月6日まで。

 大昔に絶滅し、現在では化石となった生物たちが生きていた時代を知ってもらおうと企画。資料を平置きするだけでなく、生きていた実際の様子を再現するため「水族館」をイメージして展示した。

 古生代の中でも最も魚類が繁栄したデボン紀(約4億1900万~3億5900万年前)では、頭や胴体が固い骨質の板で覆われたような「甲冑魚」の複製を展示。

 またアンモナイトが地球上に初めて出現した時代でもあり、この時代のアンモナイトで一関市東山町で見つかった国内最古の化石なども紹介されている。

 中生代では県内沿岸部に分布する白亜紀の地層から見つかったアンモナイトの化石をはじめ「モササウルス」など海の爬虫(はちゅう)類、貝などの化石が砂に潜ったり、海の中を漂ったりしているように展示され、どのように生きていたかが分かる。

 また雫石町の新生代の地層から発見され、奥州市出身の魚類化石研究者佐藤二郎によって新種として1962年に報告された深海魚「シズクイシハダカイワシ」なども興味を誘う。生物が歩いた跡や巣穴の跡、ふんや卵の化石など暮らしの痕跡が化石になった「生痕化石」は子供たちに人気だ。

 同館の望月貴史学芸員は「古い時代には生物がこんな風に生きていたことを想像しながら展示を見てほしい」と話している。

 開館時間は午前9時30分~午後4時30分(入館は4時)。

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