炎で清め安全願う ランドセル祈祷会 江刺・興性寺【奥州】
奥州市江刺男石1丁目の興性寺(司東和光住職)で29日、ランドセル祈祷会(きとうえ)が行われた。2020年度に小学校に入学する児童10人のランドセルを護摩壇の火で清め、交通安全や健康、学業成就などを願った。
市内の来年度新入学児童と保護者ら約30人が参列。司東隆光副住職(37)が塗香で子供たちを清め、読経、焼香に続いてランドセルを護摩木の炎にかざし、不浄なものを焼き尽くした。
司東住職(71)は、お守りとお札を子供たちに授与。「小学生になったら自分の方から先に声を掛けてあいさつをしよう」などと三つの約束を呼び掛け、子供たちも元気に「はい」と声を上げた。
祈祷会後は記念撮影などが行われ、子供たちはランドセルを手に笑顔をのぞかせ、梁川小(同市江刺)に入学する今野靖徠ちゃん(6)は「小学校ではサッカーをしたい」と表情を輝かせた。父親の聡さん(43)は、「きょうを迎えられたことがうれしい。ウイルスも吹き飛ばすような元気な子供に育ってほしい」と願いを込めた。
祈祷会は15年から毎年入学式前に実施。新型コロナウイルスの感染防止のため、消毒液を用意したほか、実施中は会場内の換気を行うなどの対策を図った。
今年は司東副住職の長女椿ちゃん(6)も岩谷堂小に入学する。司東副住職は「新しい環境に行くというのは親として不安もあるが、健康で、事故に遭わないでほしい」と語っていた。