一関・平泉

春初「もちフェス」断念 新型コロナ【一関】

 全国のアイデア餅料理を一堂に集め、25、26日に一関市総合体育館前特設会場で開催を予定していた「全国もちフェスティバル」について、主催する実行委員会は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止することを決めた。

 同市では、一関地方の餅食文化の情報発信と餅による地域おこしを目指し、2012年度から毎年秋に「全国ご当地もちサミット」を開催。全国各地から集まったさまざまなアイデア餅料理が提供され、毎回多くの人たちでにぎわう市の恒例行事になっていた。

 しかし、秋は市内で大型イベントが目白押しのため、市民から「イベントが重なっていて行けない」、出店業者からも「他のイベントもあって出店が難しい」などの声が上がっていた。一方で春には目立ったイベントが少ないことから、実行委では20年度から開催時期を春に移行することを決定。名称も夏の全国地ビールフェスティバル、秋の一関・平泉バルーンフェスティバルと並んで「三大フェス」として売り込もうと、もちフェスティバルに改めた。

 初の春開催に向けて準備を進めていたが、新型コロナの影響を受けて開催可否について協議。一時は縮小開催や秋に延期する案も出されたが、最終的には2日夜に開かれた実行委で中止することを決めた。

 19年10月には台風19号の影響でもちサミットが中止されており、同イベントとしては2回連続での中止となる。

 松本数馬実行委員長は「延期も考えたが、秋も開催できるかどうか不透明なこともあって中止を決めた。100%安全・安心の中で開催できるよう、来年に向けて準備していきたい」と語っている。

一関春まつり中止

 一関春まつり実行委員会は、29日に一関市の大町通りを歩行者天国にして開催を予定していた同まつりの中止を決めた。

 まつりは市内外に観光シーズンの到来をPRして誘客を図るとともに、市民の交流による街のにぎわいづくりを目的に、毎年開かれている。今年も3月12日の総会で開催要項などを決め、開催可否については新型コロナウイルスの状況を踏まえて4月上旬に判断するとしていたが、全国的に感染拡大が続いていることから中止することとした。

 一方で、桜の開花時期に合わせた釣山公園のライトアップは例年通り実施する。今年は10日から5月6日の点灯を予定しているが、点灯式などは行わない。さらに、「春満開! WELCOME一関」と銘打った観光PRを展開。新たな試みとして大型画面の電子看板・デジタルサイネージをJR一ノ関駅西口などに設置して市内の春イベントや観光地などを紹介することとし、今月中旬の設置を見込んでいる。

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