奥州・金ケ崎

春の日差しに輝く白 老舗割烹・小万梅【奥州】

見頃を迎えた小万梅の白梅。100年を超え水沢の町に春の香りを届ける

 奥州市水沢字吉小路の老舗割烹「小万梅」の白梅が見頃を迎えている。檜皮(ひわだ)ぶきの門を構える正面玄関脇に植えられたもので、粋な黒塀を彩る春先の風物詩となっている。

 小万梅は1890年に開業。後藤新平や斎藤實ら水沢ゆかりの先人に愛された老舗の一つ。黒塀に囲まれた店舗の前には、こけむす岩や手入れされたマツ、イチョウ、アオキなどが配された日本庭園がある。初代は同市水沢黒石町の出身で、正法寺との縁で同寺から白梅を譲られたものを庭園の一角に植えたという。

 白梅の幹は100年を超えて古木の風情を醸すが、塀の上を彩るように咲く花は春の柔らかな日差しを受けて白く輝いている。

 割烹を営む佐藤一晶さんは「水沢の町で梅といえばうちの店を思い出す人が多いと思う。梅は花の感じも好きだし、花の香りも爽やかで良い。これからも大切にしたい」と話している。

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