北上・西和賀

安全・安心の食 お届け 南部学校給食センター稼働【北上】

稼働を開始した北上市南部学校給食センターで作業に当たる関係者

 北上市がPFI(民間資金活用による社会資本整備)方式で整備した市南部学校給食センターは7日、給食提供を開始した。アレルギー対応食も配送し、給食供給能力も格段に向上。市内児童生徒らに安全・安心の給食を届ける。

 同センターは老朽化していた中央学校給食センターに代わり、同市相去町のオフィス・アルカディア北上に新築移転。給食大手のメフォス(本社東京都港区)を代表事業者とする県内外8社が設立した特別目的会社(SPC)・北上さくらスクールランチが2019年3月に着工した。

 東急建設と地元の佐藤組を中心に建設工事を進め20年2月に完成し、移転により名称を「南部」と改称。SPCは35年3月まで維持管理、運営業務を担い契約金は52億6800万円。

 施設は鉄骨造り2階建て、敷地面積9660平方メートル。1日当たり最大4000食(中央学校給食センター時は2900食)、米飯は北部学校給食センター分を含む6600食の供給能力がある。今年度は給食が小学校8校、中学校3校と県立花巻清風支援学校北上みなみ分教室小中学部の合わせて約3600食分、米飯は全て北上産米で南部、北部両センターの計6200食ほどを用意する。

 調理場の床は従来のウエット方式からドライ方式となり、衛生面も向上。北上産木材が使われ、柔らかさとぬくもりが感じられる。調理場を一望できる見学スペースも設けられた。

 アレルギー対応調理室を整備。国で定める特定原材料7品目(卵、乳、小麦、エビなど)が入らないアレルギー対応メニューを用意し南部、北部の両センター管轄校の対象者14人分を専用容器で提供する。70食まで対応する。

 調理に当たる北上さくらスクールランチの関係者と市、県(栄養職員など)職員の約40人体制。市はアレルギー対応食を担当する管理栄養士も配置した。

 初日は朝から関係者が食材の洗浄や調理などに当たり、市内の中学校に給食が配送された。10日以降は対象の全小中学校、学部に供給する。

 髙橋良枝所長は「衛生環境に留意し、安全・安心のおいしい給食を提供していきたい」と話している。

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