一関・平泉

合格者数 県内トップ 第1種電気工事士 一関工高26人合格

第1種、第2種の電気工事士の試験に合格した一関工高の生徒たち
放課後、通学の合間も努力

 一関市萩荘の一関工業高校(佐々木直美校長、生徒384人)の生徒26人は、2019年度の第1種電気工事士試験に合格した。同校の合格率は72%で、合格者数でも県内の工業系高校でトップとなった。第2種の試験も36人が突破し、合格率は県内2位の88%。生徒たちは支えてくれた教諭に感謝するとともに、さらなる資格取得に向けて勉学に励むことを誓っている。

 電気工事士は電気工作物の工事に関する専門的な知識と技能を持つ人に与えられる国家資格。取得すると第2種が一般住宅や店舗などの600ボルト以下で受電する設備の工事、第1種が第2種の範囲と最大電力500キロワット未満の工場、ビルなどの工事に従事できる。

 受験したのは19年度の電気科2、3年生。生徒たちは通常授業や、朝と部活動後の講習会、協同組合一関電設工業会などによる出前授業で知識を深めたほか、村上智芳副校長から実技指導を受け、筆記と実技試験に臨んだ。

 同校によると、第1種の合格者数が20人を超えるのは8年ぶり。第2種の筆記試験は、受験者全員がパスしたという。

 新3年生は20年度、同じく国家資格の工事担任者の試験に挑戦する。硬式野球部の佐々木空さんと福島太陽さん(ともに3年)は第1種合格に笑みをこぼす。福島さんは「部活動で放課後の講習には参加できなかったが、通学中の電車内でスマホのアプリを使って勉強した。難しい試験だったが、合格できてうれしい」と達成感をにじませる。

 佐々木さんは「(電気工事士は)先生方が引っ張ってくれた。本当に感謝している。工事担任者も必ず受かりたい」と気持ちを新たにする。

 指導した古舘武電気科長は「電気科の生徒の多くは運動部に所属し、大会や練習で忙しい中よく勉強してくれた」と頑張りをたたえる一方、県内トップの合格率を記録したことについては「出前授業に協力してくれたり、実習用器材を寄贈してくれたりと、地元の関係団体や組合の支えがあったからこそ」と感謝している。

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