最高級の食味実現へ 「金色の風」種まき作業 一関
本県のフラッグシップ米「金色(こんじき)の風」の種まき作業が一関・胆江地方で進められている。2017年の市場デビューから4年目を迎え、最高級の食味と品質のコメを実現しようと作付け農家らが作業に精を出している。
一関市舞川の農事組合法人アグリパーク舞川(渡邉克洋代表理事)は、JAいわて平泉「金色の風」栽培研究会に所属して市内で金色の風を作付けする小野正一さんから1100箱、千葉勇さんから400箱の育苗作業を請け負った。
12日に同法人の育苗センターで種まきが行われ、作業員が苗箱をベルトコンベヤーに乗せ、1箱につき150グラムの種もみをまいた。芽が出た後でハウスに移し、田植えが行われる5月9~11日に合わせて小野さんと千葉さんに届ける予定。
他の農家が注文した「ひとめぼれ」など異品種が混入しないよう金色の風の苗箱は印を付けて分別されたほか、他の資機材も全て掃除してから作業が行われた。
金色の風は県産オリジナル米として県が10年かけて開発し、生産、販売両面からブランド化の取り組みを進めてきた。一関、胆江両地方を栽培適地とし、県が定める基準に達した個人や団体が登録して作付けし、栽培マニュアルに沿って管理される。19年度実績によると、県内で180経営体が295ヘクタールで栽培し、今年も同規模となる見込み。
同法人事務員の千田福男さん(68)は「一昨年と昨年は細菌病が心配されたが、原因が分かって今年は予防するので大丈夫。健苗を作りたい」と話し、仲間と作業に当たっていた。