北上・西和賀

恩返しにマスク2200枚 中国人元研修生が寄贈 コンピュータ・アカデミー【北上】

中国人の元研修生から届いたマスクを手にする小原校長(右)と福士さん

 新型コロナウイルスの影響で品薄状態が続くマスク。そんな中、北上市藤沢の北上コンピュータ・アカデミー(小原和雄校長、学生124人)に、日本国内の現状を心配した中国人の元研修生からマスク2200枚が届いた。かつて日本の仲間と過ごした北上への恩返しの意味が込められた贈り物。「本当にありがたい」と同校関係者の感慨はひとしおで、今後学生と市に配布して活用される。

 同校では1996年から2011年まで、中国から研修生を計12人受け入れた。今回、このうちの1人が「少しでも恩返しをしたい。ほんの気持ちです」と日本国内では入手困難なマスクを届けてくれたという。

 当時、同校で学ぶ研修生の印象を及川暢哉教務部長は「非常に真面目な方々だった」と思い返し、今でも交流のある事務部主任の今村唯子さんは「中国に帰った後もこちらのことを気に掛け、連絡をくれたり北上に来てくれたりしていた」と絆を再確認している。

 小原校長は「自分の国も大変なはずなのに、日本のために行動に移してくれることがありがたい」と感激の様子。学生会長の福士匠音さん(19)も「うれしく思う。通学時や学校内で活用させていただく」と先輩からの善意に感謝した。

 マスクは学生1人に5枚ほどずつ配布するほか、市にも半分を寄託する。

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