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【新型コロナ】百貨店など営業再開 休業解除も不安の声 岩手

7日に営業を再開した盛岡市のパルクアベニュー・カワトク。感染防止対策に取り組みながら接客する

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う県の休業協力要請が7日、解除された。臨時休業していた百貨店などが営業を再開したほか、映画館や一部の商業施設でも再開に向けた準備が進んでいる。事業者からは時短営業やマスク着用などの感染防止対策に取り組む一方で、「客足は戻るのか」といった不安の声も上がった。

 県内の百貨店では、盛岡市のパルクアベニュー・カワトクや北上市のさくら野百貨店などが営業を再開した。4月25日から6日まで食品エリアを除き臨時休館していたパルクアベニュー・カワトクは、営業時間を午前11時~午後5時に短縮して開店。ビニールシートやアクリル板をカウンターに設置したほか、換気や買い物かごの消毒など、感染防止対策を徹底しているといい、伊藤康平営業企画担当課長は「再開できてほっとしているが、より一層安全管理に努めなければならない。お客さまには『新しい生活様式』にのっとった行動で、買い物を楽しんでほしい」と呼び掛ける。市内のアネックスカワトクなど、系列店でも営業を再開した。

 JR盛岡駅ビルフェザンは各テナントの準備期間を考慮し、12日まで臨時休業を延長。13日から本館やおでんせ館などで営業を再開する。時間は午前11時~午後6時。運営する盛岡ターミナルビルの工藤正行営業部長は「駅ビルの性質上、客層は新幹線利用者や県外からの旅行者などが多かった。再開してもすぐに以前の客足に戻るとは考えにくい」と心配する。

 同市の大型商業施設・イオンモール盛岡とイオンモール盛岡南は、当面の間スーパーなどを除く専門店街やレストランの営業を停止するとしていたが、ホームページで13日の再開を発表。営業時間はいずれも専門店街が午前10時~午後7時、レストランは午前11時~午後8時。

 県遊技業協同組合によると、加盟する117のパチンコ店で営業を再開。事前に▽宣伝の自粛▽換気・消毒の徹底▽席の間隔を広げる―などの徹底を呼び掛けた。菊池均専務理事は「県をまたいで訪れたお客さまの入店は遠慮してもらうなど、十分に注意を払いながら営業しなければならない」と強調する。

 複数の映画館がある盛岡市では、フォーラム盛岡、中央映画劇場、南部興行の3者が今後の対応を協議。15日の営業再開を目指し、足並みをそろえて準備を進めるとした。中央映画劇場の幾田和実社長は「従業員の生活などもあるので、再開しないわけにもいかない。われわれは映画という娯楽を提供するのが仕事だ。粛々とではあるが、感染防止対策に取り組みながら営業する」と気を引き締めた。

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