一関・平泉

消毒液不足の一助に クラフトジン醸造見据え 高濃度アルコール製造 世嬉の一【一関】

クラフトジンの製造手法を活用した消毒用の高濃度アルコールの蒸留作業に当たる佐藤社長

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、地ビールブランド「いわて蔵ビール」を展開する世嬉の一酒造(本社一関市田村町、佐藤航代表取締役社長)は、消毒用の高濃度アルコールの製造を進めている。今後製造・販売を見込むクラフトジンの製造手法を活用して蒸留作業を行っており、11日ごろから市内の小中学校に提供し感染防止対策の一助としてもらう。

 厚生労働省は、新型コロナの感染拡大に伴う特例措置として、需要が多く品薄が続いている消毒液の代わりにアルコール濃度の高い酒を使うことを認めており、国税庁も製造に必要な免許の申請手続きを簡素化した。

 同社はさまざまなビールを開発しており、県内初となるクラフトジンの醸造に向けて準備を進めてきたが、消毒液の不足が続いている中で、地域に役立つ業務を優先しようと、消毒用アルコールを製造することにした。酒類免許に付属するスピリッツ免許を有しており、手続きを終えて準備が整ったことから、4月下旬に製造に着手した。

 製造するのはアルコール度数65度と77度。クラフトジン製造の場合は1回の蒸留で35度程度とするが、今回は2~3回蒸留を重ねることで濃度を高くし、レモン果汁を加えるという。まずは300ミリリットル入り1000本の製造を見込み、製品には転売不可のためシリアルナンバーを付ける。ラベルには、疫病の流行などを告げて自らの姿を描かせるように伝えたとされる妖怪アマビエの絵が入る。

 市学校薬剤師協会から消毒用アルコールに関する問い合わせがあったことから、同協会を通じて市内の小中学校に届ける予定で、その後は販売も視野に入れる。新型コロナの収束後を見据えてクラフトジンのレシピ作りも進める方針で、佐藤社長は「今は消毒液が足りない中で、少しでも協力できるのはうれしい。収束後の新しい特産品としてクラフトジンを生産していきたい」と語っている。

地域の記事をもっと読む

一関・平泉
2020年6月4日付
一関・平泉
2020年6月4日付
一関・平泉
2020年6月4日付
一関・平泉
2020年6月4日付
一関・平泉
2020年6月4日付