北上・西和賀

「アマビエ」でコロナ退散 妖怪模した商品販売 かぎや菓子舗【北上】

かぎや菓子舗が販売しているアマビエをモチーフにした和菓子

 北上市堤ケ丘のかぎや菓子舗(阿部大司代表取締役社長)は、疫病から人々を守るとされる妖怪「アマビエ」をモチーフにした和菓子を販売している。新型コロナウイルスの収束を願って作られる上生菓子。デフォルメした仕上がりが愛らしく、人気を集めている。

 アマビエは江戸時代、肥後(現熊本県)の海から現れたという妖怪で、長い髪とくちばしを持った半人半魚。「病気が流行したら自分の姿を書き写して人々に見せなさい」と告げて去ったとされる。

 この言い伝えからアマビエを模した創作が全国的に広がる中、阿部社長(61)がインターネット交流サイト(SNS)上で友人の職人が作った菓子を発見。「新型コロナが収まってほしい」と取り組みに賛同し、4月に販売を開始した。

 ピンクや紫、緑など5種の練り切りを使い、中にはこしあんを詰めた。黄色のくちばしや特徴的なうろこをデザイン、目はようかんで仕上げている。職人数人が要る手作業のため、1日に100個作るのが限度という。

 「出来上がりがかわいらしい菓子は、作っていても楽しい」と阿部社長。「疫病退散や平和への祈りを込めた和菓子。手に取っていただき、この思いを生活の中で感じてもらえるきっかけになれば」と願う。

 同社本店など各店舗で販売している。1個300円(税込み)。問い合わせは本店=0197(65)3531=まで。

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