手作り額縁に春の写真 大和久さん作品展 亀の子館【奥州】
奥州市江刺米里の家具・木工作家大和久彰さん(71)による「春の写真と手づくり額縁展」は、同市江刺中町のギャラリー亀の子館で開かれている。県産木材を生かして大和久さんが手掛けた味わい深い額縁を、自身が撮影した野鳥や花などの写真とともに紹介している。31日まで。
大和久さんは県産の材料を使い、注文に応じてさまざまな家具を制作しているが、その際に出る端材を用いて額縁などの小物類も手作りしている。
今回の作品展ではナラやクワ、サクラ、クリ、タモ、ケヤキなどを使った額縁に、大和久さんが長年取り組んでいる写真を飾った計35点を展示している。
植物オイルを塗っているものもあるが、木の素材の風合いを生かした作品が基本で、中にはサクラの1枚板を彫り込んだ額縁もある。大和久さんは「木はそれぞれ肌が違うし、堅さや性質も違うので、木の持っている良さを生かしている。捨てるには忍びない。割れたような所も味わいになる」と魅力を伝える。
また、飾られた写真は米里周辺などで撮影した5~6月の時期に見られる野鳥や草花を中心に選んでおり、来場者の目を楽しませている。「木と写真が好きなので、(展示は)融合した理想型。こんなご時世だが、楽しんでもらえれば」と語る。
同館では消毒液の設置など新型コロナウイルスの感染拡大防止対応を図って開催しており、来場者にもマスク着用を呼び掛けている。開館時間は午前10時から午後6時まで(最終日は3時終了)。火曜定休。