奥州・金ケ崎

歴史やお国柄感じて 世界の紙幣展 まちなか交流館【奥州】

収集した世界の紙幣を奥州市まちなか交流館で展示している鈴木さん

 奥州市水沢宮下町の鈴木武希さん(76)による「世界の紙幣展」は、同市水沢字横町のまちなか交流館で開かれている。中学生の頃から国内外の貨幣を収集している鈴木さんは「あまり目にしないような国内外の紙幣も展示している。見てもらい、歴史やお国柄を感じてもらいたい」と呼び掛けている。

 鈴木さんは貨幣の魅力に取りつかれ、アルバイトで得た報酬や独身時代の給料を収集に充てた。集めた紙幣やコインは100カ国以上あるといい、「今は収集よりも整理」に時間を割いている。

 同館での展示は今回で2回目。地元の水沢南地区センターでは数回小規模な展示をしたこともある。今回は入り口側から「アフリカ・ヨーロッパ」「大型紙幣」「中央アメリカ、南アメリカ」「アメリカドル札連刷」「カナダドル連刷」といったテーマごとに額に入れて並べ、国内の紙幣は「藩札・私札」「大日本帝国時代」「台湾・朝鮮・満州」「戦後」のテーマで区分した。

 鈴木さんは「紙幣やコインの魅力の一つは、地理や歴史、政治風土に興味が湧き、自然と身に付くこと。手間暇かかるので大変ではあるけれども」と笑顔を見せる。

 今回は若くして戦病死した兄一郎さんが緯度観測所で機械工見習いをしていた時の給与明細(1940年12月14日)と賞与の交付書(41年12月)に、当時使われていた紙幣を額面分組み合わせた展示もしている。「この額を作っているとき、自分の趣味が有意義だと思った」と感慨深げ。

 同展は26日までで、時間は午前10時~午後5時。

 問い合わせは、同館=0197(25)3001=へ。

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