一関・平泉

市議会定数4減26人 共産反対、希望は保留 9月定例会に改定案【一関】

 一関市議会の議会運営委員会(勝浦伸行委員長)は20日、現行30人の議員定数について2021年10月の次期市議選から4人減の26人とする削減案を固めた。前回議運の議論を踏まえ、議会の多数を占める第1会派・一政会と第2会派・清和会の協議結果を受けた内容。希望が「会派に持ち帰りたい」として態度を保留したほか、現状維持を求める共産党市議団が「賛成できない」と従来からの主張を繰り返した。28日に開催予定の次回議運で最終的な協議を行い、9月定例会に向けて定数改定案(条例改正案)提出の準備に入る。

 前回の議運では、定数をめぐる各会派の考え方が異なることから、議運の原則ルールとしている「全会一致」での決着を断念。議会の多数を占める一政会と清和会の代表者が話し合い、まとめられた改定案を基に最終的な結論を出す方向となっていた。

 同日は、一政会代表の小野寺道雄氏が第1、2会派の協議結果について「議会改革の目的、趣旨、これまでの議論を踏まえ、人口減少の動向、財政事情を勘案し、表決の際に可否同数とならないような定数、できるだけ多くの議員に賛同を得られる定数として26人に決定した」と説明した。

 これに対し、共産党市議団の藤野秋男団長は「第1、2会派の合意案にしかならない。市民との意見交換会で定数削減に疑問を呈した発言が多かった中で、26という数字に非常に驚いている」と述べ、改めて定数削減への反対を表明した。

 前回の議運で第1、2会派が協議して具体的な案を提示するよう提言した希望代表の金野盛志副委員長は同日の議運で「大勢の賛成を得るということで考えていただいたと思うが、あくまでも議員の身分に関わることで、26人では困るという人もいると思う」と語り、いったん会派内で協議する考えを示した。

 市議会公明党代表の岩渕優氏は「基本的には委員長に一任する」と発言。

 他の委員からは「早急に結論を出すべきだ」との意見も出され、清和会代表の勝浦委員長は「来週には議運を開催して26人の条例改正案を(9月定例会に)提出することを前提にまとめたい」と述べた。

 市議会の会派構成(議長を除く)は一政会9人、清和会8人、共産党4人、希望4人、公明党2人、無所属2人となっており、9月定例会に26人への改定案が提出されれば、過半数以上が賛成する見込みとなっている。

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