一関・平泉

アマビエ作品十人十色 老松小でコンテスト 新型コロナ収束願い【一関】

老松小で開かれているあまびえコンテスト。児童らから個性豊かな作品が寄せられている

 新型コロナウイルスの収束を願い、一関市立老松小学校(森和佳子校長、児童90人)は、疫病を封じると伝わる妖怪アマビエをテーマとした作品を募る「あまびえコンテスト」を開催している。児童のみならず、地域住民や教員からも公募。開始直後から続々と作品が出品されており、展示スペースには個性豊かなアマビエたちが並んでいる。

 アマビエは江戸時代後期に「疫病が流行したら、私の姿を描いた絵を人々に見せよ」と言い残し、海に姿を消したと伝わる妖怪。新型コロナの感染が拡大してから、全国でさまざまなグッズが作られるようになった。

 コンテストは「コロナ疲れ」を癒やし、運動会などの学校行事が延期となって目標を失いつつある児童に楽しい取り組みを提供しようと実施。21日から募集を始め、26日現在で40点以上の作品が寄せられている。

 作品は絵をはじめ、紙コップの人形、紙粘土やレジンを使ったキーホルダー、パズルなどさまざま。消しゴムはんこなどの力作や、仮装衣装といったアイデア品もある。4年生は共同作品を制作している。

 作品は校長室前に展示している。放課後には工作室として校長室を開放しており、材料も森校長が用意。児童は教諭らからアドバイスをもらいながら工作を楽しんでいる。

 佐藤蒼汰君(5年)は箱にアマビエの絵を描いた作品を出品。アマビエの口元にはマスクを貼り付けるなどの工夫を凝らしており、「応募初日に作品を出した。絵は得意じゃないけど、頑張って描いた。出来は80点くらい」と満足げだ。

 募集期間は6月17日まで。18日に開く学校運営協議会で教諭や地域住民で審査し、最優秀作品などを決める。一般でも応募が可能で、同校に完成品を持ち込む。出品数や大きさなどに制限はない。

 森校長は「地域の方からも作品をお待ちしている。アマビエで校内をいっぱいにしたい」と期待。教え子たちに「楽しんでもらうことが一番大事。コンテストを始めてから子供たちの笑顔が増えた。作品作りを通じ、困難に負けない気持ちを持ってほしい」と願っている。

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