県内外

県内観光施設が再開 新型コロナ対策を徹底【岩手】

フェースシールドを着用し、来園者への検温を行うスタッフ(左)=雫石町の小岩井農場まきば園

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時休業していた県内の観光関連施設などは1日、緊急事態宣言の全面解除を受け、営業を再開した。来場者からは喜びの声が聞かれた一方、感染の広がりを心配する声も上がっており、各施設では検温などの対策を徹底し、にぎわい復活を図る。

 同日は雫石町の小岩井農場まきば園や、盛岡市の盛岡手づくり村、岩泉町の龍泉洞などが営業を再開したほか、平泉町の中尊寺と毛越寺でも拝観を再開。県の方針に従って「3密」の回避や消毒などの感染防止対策を講じた上で、観光客らを迎え入れた。

 このうち小岩井農場まきば園は、営業時間を2時間短縮して再開。入場口ではフェースシールドを着用したスタッフが来園者への検温を行った。園内で運行する客車には、飛沫(ひまつ)防止シートを設置。巨大なボールに入って転がる「アルマジロボール」など「3密」につながるアトラクションは、当面休止とした。

 来園者は園内を散策をしたり、牛舎を見学したりして牧場の魅力を堪能。大船渡市三陸町綾里から家族で来園した会社員佐藤弘人さん(24)は「伸び伸びとした雰囲気で気持ちが良い。感染防止対策がしっかりしているので、安心して遊べる」と満喫していた。

 孫と訪れた雫石町長山の無職村上正美さん(68)は「久しぶりに来れて良かったが、人が集まる場所での感染はまだ続いているので油断はできない」と不安をのぞかせた。

 同園によると、例年は遠足や修学旅行の団体客でにぎわうが、予約はほぼゼロの状態。一年で最も観光客が多い5月の大型連休を含む4~5月の休業により、年間収入は前年比約2割減の見通しだ。戸田敦観光部長は「厳しい状況ではあるが、お客さまには今まで外出できなかった分、気分転換をしてもらいたい。感染防止対策を講じた上で、可能な限りイベントも実施していく」としている。

momottoメモ

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