会えない今 感謝の心 さくら野 3密回避し中元商戦【北上】
北上市本通りのさくら野百貨店北上店(藤原英二店長)は2日、同店1階催事場にお中元ギフトセンターを開設した。県産品や東北の産品を中心とする見本品がずらりと並び、買い物客が品定めしている。新型コロナウイルス感染防止対策として随所で3密回避に気を配っている。8月10日まで。
ギフトセンターは「笑顔を思う贈る幸せ」をスローガンとして、買い物客の分散を目的に2019年より5日早く開設。店舗での陳列にカタログ商品を含め全国の約1500点をそろえる。売り上げ目標は前年比1・0%増に掲げた。このうち全国送料無料のギフトを700点用意した。
新型コロナ対策として、滞在時間と接客時間を短くすることを基本に通路幅を通常より広げ2メートルほどにしたり、来店客の座席間隔を空けたりするなど配慮した。例年ならコーナー内に500点ほど陳列していた見本を3割ほど減らし300点ほどに絞ることで空間をつくり、ソーシャルディスタンス(他者との距離)の確保につなげる。カタログで品定めできるコーナーも新設した。
初日に訪れた西和賀町の無職小原茂喜さん(64)は「コロナの影響で会えなかった姉や親戚に、感謝の心を込めて贈りたい」と話していた。
同店の菅原剛販売促進店次長は「コーナー開設期間を少し長くしたので、分散して買い物を楽しんでほしい。会いたいけれど会えない状況にある大切な人の笑顔を思い浮かべながら、岩手の品となかなか行くことのできない県外の品を日ごろの感謝を込めて贈っていただけるようお手伝いしたい」と語っている。