一関・平泉

金色堂 公開修復 外壁亀裂や漆、金箔剥落部 12月13日まで【平泉】

金色堂北側外壁に生じた亀裂部分の状況を確認する作業担当者

 平泉町の中尊寺にある国宝・金色堂で15日、国庫補助事業による保存修理工事が始まった。1962年から7年間にわたり行われた解体修理から半世紀余りがたち、外壁の一部に生じた亀裂や漆、金箔(きんぱく)の剥落などを修理するもので、作業は拝観制限などを設けず一般公開しながら12月13日までの工期で続けられる。

 同寺では「昭和の大修理」から50年、また2024年に建立900年の節目を迎える金色堂の将来的な保存、修理の方針を打ち出すべく、文化庁の協力の下、18年に国宝中尊寺金色堂保存環境調査専門委員会(委員長・濵島正士公益財団法人文化財建造物保存技術協会顧問)を発足。これまで専門家による堂内の保存環境調査や会議での分析などを続けてきた。

 同委員会は分析の結果「現在の金色堂は構造に関わる大掛かりな修理は必要としていないが、破損状況に即した必要最低限の補修は行うべきだ」との結論に達し、組織を国宝中尊寺金色堂修理委員会に改称し新たな修理工事が計画された。

 修理が行われるのは、堂南北の壁面に生じた亀裂をはじめ、外壁や柱との接合部分で確認された漆や金箔の剥落部分などで、解体修理の際にも漆工事を担った小西美術工藝社(本社東京都港区)が担当。作業初日は4人の作業員がガラススクリーンで覆われた金色堂に近づき、壁面に生じた亀裂の状況などを確認した。

 工事は約半年間続けられるが、期間中は拝観制限を行わずに作業の様子を公開する予定。同寺管財部の三浦章興執事は「文化財修復の様子を間近で見ることができる機会はなかなかない。この機会に漆工芸の伝統的技法の一端をご覧いただきたい」としている。

 金色堂は1124年に奥州藤原氏初代清衡により建立。1897年には国宝に指定され、平泉の黄金文化や浄土思想を現在に伝えている。

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