一関・平泉

岩手・宮城内陸地震から12年 揺れのすさまじさ 肌で 厳美小5年生 旧祭畤大橋など見学【一関】

崩落した旧祭畤大橋を見学する厳美小の5年生

 一関市厳美町の厳美小学校(小野寺香世校長、児童125人)の5年生25人は16日、2008年の岩手・宮城内陸地震で崩落した震災遺構として残されている同町の旧祭畤大橋などを見学した。児童は被災者から地震発生直後の様子も聞き、古里の歴史を学ぶとともに震災を風化させず後世に伝えていく決意を新たにした。

 同校では総合的な学習の時間と生活科の時間を使って厳美地区について学ぶ機会を設けており、毎年5年生は震災学習に取り組んでいる。

 同町のいちのせき健康の森で行われた講話では、地元の佐藤直樹さん(48)が地震発生直後の様子や避難生活について経験談を語った。地震の際に自宅2階の窓が割れて家の周りに散乱した体験を踏まえ、児童に対して「室内で揺れたら机の下に、屋外で揺れたら物が倒れてこないような何もないグラウンドの真ん中まで避難すること」と助言した。

 児童からの「どのくらいの家が壊れたのか」という質問に対して「市内では全壊1棟、半壊2棟、一部損壊266棟に上った」と説明。被災時の絆について聞かれた際には「最初に本寺小学校に避難したときは顔が見えた方が互いに助けられると他の被災者も誰も仕切りはいらないと答えた。その後山谷小に移り各部屋に分かれた時に寂しいと感じた」と顔の見える関係の心強さを伝え、「毎日のあいさつが絆になる。これからもあいさつを続けてください」と呼び掛けた。

 講話後は土砂災害から命を守るための活動をしている砂防ボランティア県協会(野中聡会長)の説明を受けながら旧祭畤大橋を間近で見学したほか、市野々原地内にできた天然ダムについても学んだ。

 鈴木優麻君(11)は「岩手・宮城内陸地震は本などで知っていたけど、壊れた橋を近くで見て改めてすごい地震だったんだと思った。また大きな地震が起きるかもしれないので日ごろからの備えを大切にしていきたい」と話していた。

 同校によると5年生は今後、学習成果をまとめて21年3月に1~4年生の前で発表する予定で、小野寺校長は「実際に地震を経験した人たちから生の声を聞くことで、子供たちも当時の様子などを想像できたと思う。5年生が下級生に説明するために今日の内容をまとめることで、より理解が深まると思う」と語っていた。

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