最優秀に4年共同作品 県内外から応募も 老松小あまびえコン【一関】
疫病を封じると伝わる妖怪アマビエをテーマとした作品を募る一関市立老松小学校(森和佳子校長、児童90人)の「あまびえコンテスト」の審査会は18日、同市花泉町の同校で開かれた。作品は校内のみならず、県内外から応募があり、計265点が集まった。教諭や地域住民らが審査を行った結果、同校4年生の共同作品が最優秀グランプリ賞に輝いた。
コンテストは「コロナ疲れ」を癒やし、運動会などの学校行事が延期となって目標を失いつつある児童に楽しい取り組みを提供しようと、5月に募集を開始。高学年児童を中心に広報活動にも力を入れ、熊谷翼翔君(6年)は独自に地区内の各区長に応募を呼び掛ける手紙を発送した。インターネットでもコンテストをPRした結果、県内のほか千葉、北海道、奈良などからも作品が寄せられた。
審査員は森校長、教諭、老松、日形両地区の住民、執行部と6年生15人が務め、縫いぐるみや絵、消しゴムはんこ、びっくり箱など多彩な作品の中から、PTAOB会長賞、ゲストティーチャー賞など各賞を決めた。
最優秀グランプリ賞の作品は、4年生14人が18枚の画用紙につなぎ合わせてアマビエの絵を描いた。高さ150センチほどの大型作品で、「コロナがはやくおさまりますように 疫病退散」の文字を添えている。
稲邊晴大君は「グランプリを取れてうれしい。みんなと協力して作ることができて良かった」と喜び、熊谷凛乃さんは「みんなで楽しく作ることができた。地域の人たちの作品も個性があって、どれもすごかった」と感動した様子だった。
ビニール袋とフルーツキャップを材料に縫いぐるみを制作した工藤璃子さん(3年)は岩手日日賞を受賞。「頭はお母さんに手伝ってもらった。工作が好きで、弟と一緒に作るのが面白かった」と話していた。
同校では、作品展示会の開催も計画中。森校長は「自分たちの頑張りで地域を動かしたことは、子供たちの誇りになるはずだ」と目を細めていた。