花巻

うま味引き出す花酵母 髙鉱菓子舗 高山植物活用 来月1日にパン発売【花巻】

7月から発売される花酵母を使ったパン

 花巻市大迫町の髙鉱菓子舗(髙橋秀彰代表)は、「ハヤチネウスユキソウ」や「アツモリソウ」の花酵母を活用したパンを7月1日に発売する。貴重な高山植物から抽出した酵母に加え、県産小麦を100%使用した自信作。大迫地域中心商店街顔づくり委員会(会長・髙橋代表)が取り組む花酵母の商品化の一環で、同会ではパンを皮切りに他の発酵食品への花酵母の応用なども視野に地域活性化につなげたい考えだ。

 町内の商工団体や地域団体などでつくる同会は2015年度、高山植物から採取した酵母菌を使った商品開発をスタート。県環境保健研究センター(田村輝彦所長)の小山田智彰上席専門研究員から助言や技術指導などの協力を受けて研究を進め、同店が1年近く試作を重ねて「プレミアム花酵母パン」を完成させた。

 早池峰山の固有種「ハヤチネウスユキソウ」の酵母の食パン(税別1斤700円)をはじめ、特定国内希少野生動植物に指定される「アツモリソウ」の酵母を使った全粒粉パン「はやちねの恵み」(税別1個450円)、「早池峰バターロール(同100円)」、「早池峰あんぱん」(同200円)、「煌(きら)めきのクリームパン」(同)の5種類があり、毎週水、土曜日に同店と大迫産直センターアスタで数量限定で販売する。

 花酵母はパンを膨らませる力自体が弱いため、生地の種類に合わせてヨーグルトや自家製レーズン、米こうじを掛け合わせて元種を作るなど工夫。開発を担当した同店営業責任者の髙橋秀司さんは「発酵の温度調整や加える酵母の比率などに苦労した。天然酵母はうま味が多く小麦粉の味わいなども引き出され、かみしめるほどに味が出る。ふっくらとした食感にもこだわった」と試行錯誤の日々を振り返る。

 使用した高山植物はともに希少で、野生株の採取や譲り渡しは厳しく制限されている。「ハヤチネウスユキソウ」は産直で販売されている物を購入し、地元山林所有者の協力で植栽して酵母菌を採取。「アツモリソウ」は協力者自身の山で野生復帰のために植栽試験をしているもので、いずれも小山田上席専門研究員が山を訪れて健全な花を選別して回収、培養した花酵母を使用している。

 小麦粉は本県の「銀河のちから」「ゆきちから」「南部小麦」をブレンドしているほか、全粒粉や小豆、ヨーグルトなど大半の食材に地元産を使用するなど地産地消を推進する。髙橋会長は「漬物やみそ、そばなどに花酵母を使って商品化することも考えている。大迫独自のブランド化を目指していきたい」と展望を語る。

 パンに関する問い合わせは同店=0198(48)3152=へ。

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