花巻

安らぐ 木のぬくもり おもちゃ美術館 来月開館【花巻】

「木タイル」塗装体験などが行われた花巻おもちゃ美術館特別内覧会

 7月に開館予定の「花巻おもちゃ美術館」特別内覧会は28日、花巻市上町のマルカンビルで開かれた。来館者をもてなす「おもちゃ学芸員」や地域の子供たちが足を運び、館内にあふれる木のぬくもりを体感。県産木材を使った「木タイル」塗装、床面敷き詰めも行われ、新たな体験型ミュージアムの誕生を祝った。

 同館は東京都新宿区、沖縄県国頭村などに続く全国5カ所目の「おもちゃ美術館」。設立、運営は花巻市の小友木材店(小友康広社長)で、同ビル2階の約970平方メートル(美術館部分約700平方メートル)に、国産木材をふんだんに使い開館する。総事業費は約2億円という。

 館内は、同ビル6階大食堂や花巻の温泉、赤ちゃん木育などテーマ別にイメージした造り。大食堂コーナーはマルカン人気メニューにちなんだ「おままごと」が体験できるよう工夫され、食材や食器を模した木製玩具が目を引く。

 内覧会に合わせて実施された「木タイル」塗装体験には市内外から約100人が参加。10センチ四方のタイル状に加工されたスギやケヤキ、クリ、ナラといった木材に塗料を付けて磨いた後、約1400枚を敷き詰めた。盛岡市津志田から参加した新田栞里ちゃん(4)は「(タイルを)並べるのが楽しかった」と笑顔をのぞかせ、母親の紗希さん(32)は「たくさんの木のおもちゃに触れられて、とてもいい美術館。子供を安心して遊ばせられる」と話した。

 マルカンビル内での開館だけに、同ビル大食堂との相乗効果、花巻の中心市街地活性化など多くの効果が見込めるのがポイント。小友社長(37)は「初年度は7万人の集客を見込んでおり、大食堂を訪れる(年間)30万の中にも興味を持ってくれる人がいると思う。マルカン大食堂の記憶におもちゃ美術館が追加され、10年先、20年先の思い出、誇りが持てる場になれば」と構想していた。内覧会後は同館ボランティアスタッフ(おもちゃ学芸員)任命式も行われた。

 開館は7月20日で、一般(中学生以上)入館料800円。1歳から小学生500円、1歳未満は無料。水曜と年末年始休館。開館時間は午前10時~午後4時。問い合わせは同館=080(9257)7987=まで。

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