北上・西和賀

雪室の味どうぞ 町内6店でそば提供 あすから【西和賀】

8月1日から町内6店舗で提供される雪室そばをPRする関係者

 西和賀町の町そば祭り実行委員会(高橋春男会長)は、8月1日から雪室そばの提供を町内6店舗で開始する。10日までの期間中、雪室で低温貯蔵していた2019年産の玄ソバを使ったそばメニューを各店舗で提供。地域資源の雪を利用した滋味深いそばを味わってもらい、西和賀の魅力を発信する。

 豪雪地帯の同町では、農産物を保存するために雪を冷却源とした雪室施設を整備。ソバを長期保存するのにも適しており、特に夏場は高い湿度を保ったまま低温貯蔵することで乾燥を防ぎ、ソバの色や風味を保つことができる。

 ここ数年はソバの花が見られる夏場に「雪室そばと花見祭り」と銘打ってそば食イベントを開催してきたが、新型コロナウイルスの影響を踏まえ今回は祭りという形は取らずに期間を合わせて各店で雪室そばを提供することにした。

 提供するのは▽母ちゃんの店「わがや」(沢内字貝沢)▽農家食堂およね(沢内字太田)▽十割そばの店「湯夢プラザ」(川尻)▽春乃家(白木野)▽レストハウスゆのさわ(湯之沢)▽道の駅錦秋湖(杉名畑)―の6店舗。雪室で保存した玄ソバを、通常メニューに使ったり、特別メニューに使用するなど店ごとに異なったそばメニューを提供する。

 期間中に参加店舗で雪室そばを味わった人には「西和賀町周遊券」を配布。協賛する温泉施設や飲食店で入浴料や入館料などの割引サービスが受けられる。

 実行委事務局を務める西和賀産業公社の藤原勝常務取締役は「今年は提供店舗が増え、それぞれの店舗が工夫を凝らした限定メニューを提供するので、この時期しか食べられない貴重なそばをぜひ味わってほしい」と呼び掛ける。

 問い合わせは同公社=0197(82)2211=へ。

【西和賀のソバ栽培】

 農業者の高齢化によって増加する遊休農地を解消しようと、町は2010年度からソバなどの栽培を奨励。町の特産品として町内外にPRしファンを増やそうと、実行委員会を組織して12年度からイベントやキャンペーンを展開している。栽培面積は年々増加傾向で、19年度は転作を含め約180ヘクタールにまで伸びている。

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