北上・西和賀

雪室そばに舌鼓 期間限定で提供 町内6店舗【西和賀】

西和賀町内6店舗で10日まで提供されている雪室そば=湯夢プラザで

 西和賀町の町そば祭り実行委員会(高橋春男会長)は、雪室そばの提供を町内6店舗で実施している。地域資源の雪を利用し低温貯蔵していた2019年産玄ソバを原料にしたそばメニューを10日まで期間限定で提供。来店客は風味の強いそばに舌鼓を打ち、西和賀の魅力を感じ取っている。

 豪雪地帯の同町では、農産物を保存するために雪を冷却源とした雪室施設を整備。夏場は高い湿度を保ったまま低温貯蔵することで、乾燥を防いで色や風味を保つことができるなどソバの長期保存に適している。この雪室で保存した玄ソバを原料に各店舗が工夫を凝らした限定メニューを1日から提供している。

 提供しているのは、▽十割そばの店「湯夢プラザ」(川尻)▽春乃家(白木野)▽レストハウスゆのさわ(湯之沢)▽道の駅錦秋湖(杉名畑)▽母ちゃんの店「わがや」(沢内字貝沢)▽農家食堂およね(沢内字太田)―の6店舗。

 このうちメニュー全てを雪室で保存した原料に切り替えて提供している湯夢プラザでは連日、来店客が風味が保たれたそばの味を楽しんでいる。来店した盛岡市の男性会社員(50)は「コシがあって喉越しが良いそばで、飲み込む際にソバ独特の香りがすーっと立ち上ってくる」と堪能した様子。実行委事務局を務める西和賀産業公社は「この時期しか食べられない貴重なそばを味わってほしい」とアピールする。

 期間中に参加店舗で雪室そばメニューを味わった人には、協賛する町内の温泉施設や飲食店などで割引サービスが受けられる周遊券がプレゼントされる。

 町は遊休農地の解消を目的に2010年度からソバなどの栽培を奨励し、特産品に育てようと実行委を組織し12年度からイベントやキャンペーンを展開。栽培面積は年々増えており、19年度は転作中心に約180ヘクタールで栽培された。

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