花巻

地域支える拠点に 道の駅「はなまき西南」開業 

開業した道の駅「はなまき西南」の農産物直売所

 県内34カ所、花巻市内4カ所目となる道の駅「はなまき西南」は7日、同市轟木にオープンし、開所式が行われた。休憩所や産直、焼き肉レストランなどを備える地域特性を生かした駅で、式後は多くの買い物客らが待望のオープンを喜び合った。

 式には上田東一市長や国土交通省岩手河川国道事務所の平井康幸所長、地元選出県議、地権者ら約30人が出席。上田市長が「地域の特性を生かした個性豊かな玄関口として、地域活性化に大きな効果をもたらすと期待している。地域を支える拠点として末永く愛され、利用されることを願う」と式辞を寄せた。

 神事に続いてテープカット、くす玉開きを行い営業開始。長い行列をつくった市民らが次々に入店し、産直「すぎの樹」での買い物などを楽しんでいた。レジ先着200人には記念の紅白餅が手渡され、店内に笑顔が広がっていた。

 主要地方道盛岡和賀線笹間バイパス利用者の利便性向上、地域特性を生かしたにぎわいの場創出を狙った整備内容は来店者にも大好評。仕事で同道を走行する機会が多いという北上市常盤台の自営業八重樫實さん(75)は「今までの産直(すぎの樹)も利用していたが、こちらの道路沿いにある方が利用しやすい。車を運転する者にとっては休憩もできて便利。近くに食堂がない場所なので(焼き肉などを提供する)レストランが入ったのもいい」と歓迎していた。

 道路管理者の県と花巻市による一体型整備で、敷地面積は8219平方メートル。建物は鉄骨造平屋建ての床面積951・60平方メートルで敷地内に大型12台、小型36台、身障者用1台、二輪4台の駐車場を備える。管理運営は西南地域住民や市、JAいわて花巻などが出資する「はなまき西南」で、駅長を務める同社の安藤功一さん(62)は「地元の小中学生らとも連携を深め、地域の人たちが気軽に立ち寄れる施設にしていきたい。全国から訪れる観光客の案内も上手にできるようにしなければ」と気を引き締めていた。

 道路利用者の休憩や買い物などの利便性向上のほか、弁当宅配サービスなどで地域の高齢者見守り機能を果たすのも特徴的。加工施設には地域の女性でつくる加工グループ「ミレットキッチン花(フラワー)」が入り、地元農産物を使った弁当や総菜などを販売する。

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