奥州・金ケ崎

江刺甚句まつり来月開催 規模縮小、感染防止徹底 実行委【奥州】

規模縮小の上で9月21日に開催が決まった江刺甚句まつりの実行委で、思いなどを語る42歳年祝連緋勇陣の小澤会長(中央、右は25歳年祝連結碧蓮の菊地会長)

 奥州市の第47回江刺甚句まつり実行委員会(委員長・小沢昌記市長)は11日、市役所江刺総合支所で臨時委員会を開き、新型コロナウイルスの影響で延期していた2020年度の同まつりについて、感染防止策を徹底した上で規模を縮小し、9月21日での開催を決定した。46年間引き継がれた年祝連の伝統文化の継承を主眼に、今年は「伝統文化相伝式典」のサブタイトルを付け、同市江刺岩谷堂字小名丸の歴史公園えさし藤原の郷などで実施。42歳、25歳両年祝連の演舞披露を中心に展開する。

 2020年度の同まつりは3月の定時委員会で当初予定の5月3、4日からの延期を決定。その後、感染状況や国、県、市のイベントの開催に係る方針などに基づき保存会や今年度42歳年祝連緋勇陣(ひゆうじん)(小澤正直会長)、25歳年祝連結碧蓮(きおうれん)(菊地凱会長)、事務局などで検討を重ねてきた。

 年祝連の伝統を途切れることなく次の世代へ引き継ぎたいという関係者の強い思い、「年祝連に踊り披露の場を」という住民の声などを受け、県における同感染症感染防止対策に基づきながら、規模を縮小し、主会場を変更して開催する。

 当日は江刺地域内で両年祝連による江刺甚句合同キャラバンを実施し、同園舞楽殿前では年祝連の踊り・おはやし、市内厄年連の友情出演による踊り、岩谷堂地区町内屋台のおはやし上演「火防祭お囃子(はやし)楽演」、歴代連オリジナル踊りなどを予定。屋台運行などは実施せず、縁日市も設けない。実行委では同市水沢・前沢地域の42歳、25歳両厄年連や江刺地域の団体などと調整を図り、最終的な開催内容を固める。

 感染拡大後、同市の主要なまつりでは初の開催で、3密防止など感染防止策を十分に講じて実施。一方、出演者は県内居住者に限定し、開催日2週間前から各自体温や体調の記録、実行委への出演者名簿提出、演舞時などを除くマスク着用といった対応を求める。

 臨時委員会では9月開催の内容を含む事業計画案と、予算案を原案通り決定。緋勇陣の小澤会長は「メンバー全員でできないのは残念だが、江刺の皆さんに元気を与えられるよう、感謝を伝えられるよう、25歳、年代連と一緒に盛り上げていきたい」と決意を示し、結碧蓮の菊地会長も「相伝に恥じないような甚句まつりにできるよう、練習して頑張りたい」と語った。

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