一関・平泉

岩手へのかえり方を一緒に探すプロジェクトKAERU 07|一関温泉郷協議会 求人・採用PR

新たな人材を求めている一関温泉郷協議会。山の麓にある宿は静寂な空間も魅力だ(瑞泉郷)
旅館は地域の広告塔
そんな気概を持って働く

 紅葉狩りの名所として全国から観光客が訪れる栗駒山のほど近く、世界遺産の平泉観光の拠点にもなる一関温泉郷。点在する6つの温泉旅館はそれぞれ泉質が異なるため、六様の湯を楽しめる温泉地です。6つの宿で構成する一関温泉郷協議会のうち、今回「厳美渓温泉いつくし園」「山王山温泉瑞泉郷」「祭畤温泉かみくら」の3軒が新しいスタッフを募集しています。

 現在、新型コロナウイルスによって宿泊業界全体が厳しい状況にあることは周知の事実です。3軒の宿もその例に漏れず、それぞれ大きな打撃を受けていますが、そんな今だからこそ、新たな人材が必要だといいます。どのような人が求められているのか、これからの旅館業の在り方など、各館の支配人が語ってくれました。

今、新しい人を入れる意味
▲いつくし園の千葉支配人

 「何と言っても従業員の高齢化が深刻です。もちろん、ベテランが多いのはいいことではありますが、職場環境をより良いものにするためにも、次世代を担う若い人材が必要だと考えています」と話す、いつくし園の千葉敏則さん。「サービスの内容も時代とともに変わっているので、旅館も働く人間も変わっていかないといけない」と言葉をつなぎます。

 旅館で働くと一口に言っても、「表の仕事と裏の仕事がある」という瑞泉郷の小野寺正幸さんの言葉通り、内容は多岐にわたります。お客さまをおもてなしするのが表の仕事なら、そのための準備や事務的な作業など、はたから見えない裏の仕事もかなりの割合を占めます。

 3軒のうち、従業員10人以下と比較的小規模なかみくらの佐藤奈保美さんは「小さな旅館なので、一人ひとりが多くの業務をこなし、それぞれが担当部署の責任を担っています。一方で、社員同士が連携してお客さまの多様なご要望にお応えしていくことは、やりがいやスキルの向上にもつながります。大自然や周辺の魅力的な環境を存分に生かし、遊び心とおもてなしの心でお客さまをお迎えすることが私たちのモットーです。豊かな想像力を持ち、自分の得意なことをおもてなしに生かせる方に来ていただきたいですね」と話します。

 小野寺さんは「正直、コロナの影響で今は人材不足で困る場面というわけではありません。でも逆に言うと、人を育てる時間がたっぷりあるんです。収束後を見越して新しい人に来てもらって、しっかりとスタートダッシュが切れるようにしたい」と、コロナ後を見据えた展望を語ってくれました。

 スタッフ全体のスキルの底上げ、業務の効率化を図る、職場環境をより良いものに。各館それぞれに課題があり、新しい人材が加わることで起きる変化に期待感を持っています。

宿を通して地域の魅力を知ってほしい

 今回募集している新たなスタッフは、いつくし園、かみくらが1名ずつ。瑞泉郷が2名。各館が抱えている問題は異なりますが、それらを解決できるように動き、お客さまとのやりとりだけでなくスタッフ同士のコミュニケーションの質や関係性を良好に保つことで、旅館全体の雰囲気をも良くするような働きが求められています。

 その一方で、各旅館を通して温泉郷全体、ひいては地域を盛り上げたいという協議会の目標のためにも積極的に取り組んでほしいといいます。温泉地としては認知度が低い中、6館共同の宿泊プランを行うなど協力関係にある協議会。それぞれの旅館だけでなく、温泉郷の全ての旅館にお客さまを呼びたいという思いで魅力発信を進めています。

▲源泉掛け流しの湯は美肌効果も(かみくら)
旅館は人間力を高められる場所
小さな宿だからできること

 「私自身、たくさんのことを教わりました。職場だけでなく、お客さまからも。今こうして自分がいるのは、お客さまがいたからでしょうね」と千葉さん。例えば仲居として働くと、細かいところまで目が届くようになり、所作や言葉遣いも磨かれるといいます。

 旅館やホテルといった宿泊施設は、老若男女さまざまな人が国内外から訪れる場所。お客さま一人ひとりに適切な対応をしていく必要があるので、教養も問われます。

▲瑞泉郷の小野寺支配人(右)とかみくらの佐藤支配人

 「技術以前に、その人自身の人間性が試される業種だと思います。自分の身一つでお客さまに喜んでもらうんですから、すごい仕事ですよね。それに、お客さまと真摯に向き合うことで自分自身を見詰め直すきっかけにもなります」と佐藤さん。時代とともに旅館・サービス業の在り方が変わってきたものの、本来は誇り高い、さまざまな醍醐味のある仕事だといいます。

 小野寺さんは「旅館はお客さまが楽しみに来てくださる場所なので、できるだけ多くの方に満足して帰っていただきたい。それと同時に、従業員にもやりがいを持って楽しく仕事をしてもらうための職場づくりをしたいと思っています」と話します。

 持てるスキルや経験、知識をフルに生かすことができる環境と、新しいチャレンジを受け入れる柔軟な思考を持った支配人、協議会という器。そこには、ある旅館の一スタッフとして働くというだけではない、大きな可能性が感じられます。

 「自分の特性を生かし、ここで能力を開花させてほしい」。3人の支配人は新たに加わるスタッフへの期待を込めてこう語ります。変わりつつある世の中において、これから先旅館にできることは何なのか。小さな温泉旅館を舞台にアクションを起こしてみるのもいいのではないでしょうか。

momottoメモ

一関温泉郷協議会では人材を募集しています

【募集職種】
〈接客・サービス職 〉
厳美渓温泉 いつくし園 1名
山王山温泉 瑞泉郷 2名
祭畤温泉 かみくら 1名

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