奥州・金ケ崎

地域産業魅力発信 前沢高2年生が取材 パンフレット作製へ【奥州】

前沢の産業の魅力を発信するため地元事業所にインタビューをする前沢高校の2年生

 奥州市の県立前沢高校(及川浩純校長、生徒153人)は2020年度、県教委の「高校の魅力化促進事業」を活用して地元の魅力を発信する授業に取り組んでいる。初年度は2年生が前沢の産業を取材してまとめたパンフレットの作製を目指す。

 同促進事業は、1学年3クラス以下の高校を対象に今年度スタート。▽地元と連携した地域の理解につなげる学習▽人材育成▽小中学生への地元高校のアピール―などを柱としている。同校では例年2年生が地域おこしボランティアとして地元の祭りなどに参加・協力してきたが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大で多くの催しが中止となったため、同促進事業も活用して地域貢献の活動の維持を図った。

 授業は「前沢バンザイ!プロジェクト」(仮称)とし、生徒から名称を募集中。産業、歴史、文化の各分野から地元の魅力を探る。今年度は産業がテーマで、9月に始まった。昨年の「商工まつり」を生徒が支援した縁で、前沢商工会(菅原繁夫会長)が協力している。

 10日は同校で菅原会長(76)を招いた講演会と、同商工会が仲介した企業へのインタビューが行われた。講演で菅原会長は前沢の産業について解説。官民での振興策で全国的に活躍する企業もある一方、一部に衰退も見られる現状を紹介し、「一生は1回しかない。勉強のほか技術も含めいろいろな体験をしてほしい」と若者への願いも語った。

 この日のインタビューでは校内外で7社を取材。村上龍也さん(2年)は「地区外からの通学なので前沢のイメージが前沢牛ぐらいしかなかったが(学習で)小さな事業所も地域を支えていると感じた。地域を知ることは貢献のためにも大切。1年半後に迎える新たな進路でも今回の学習を生かしたい」と話していた。

 取材は28日まで実施する。写真なども交えて模造紙にまとめて前沢中学校で掲示するほか、10月25日の「前高祭」で発表。内容を基にパンフレットを作成し、市前沢総合支所や同中、前沢小学校などに配布する。

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