花巻

一歩踏み出す勇気を 荒川さん(作家)経験語る 花巻北高90周年記念講演

花巻北高の生徒を前に講演する荒川さん

 花巻市の県立花巻北高校(川村俊彦校長、生徒681人)で16日、作家荒川祐二さん(34)の講演会が開かれた。東京・新宿駅東口でのごみ拾い活動を機に人生が変わったという荒川さんが自らの経験を基に「一歩を踏み出す勇気」の大切さを生徒に説いた。

 大阪府内の高校を卒業して上智大に入学した荒川さんは「何のために生きているのか分からない。大嫌いな自分を変えたい」と口にしながらも行動しない自分に兄が「おまえは口ばっかり。本気で変えたいなら行動しろ」と言われ、20歳の時に一念発起。「一緒に掃除してくれる人募集」と書いた看板を背負い、毎朝6時から2時間の清掃活動を1人で始めた。

 最初は暴力団員やホストらに「偽善者」とののしられてわざとごみを捨てられたり、カラスの死骸を投げ付けられたりしたが、1カ月近く続けるとホームレスたちが協力。新聞で取り上げられたことでさらに賛同者が増え、半年後の5月3日(「護美の日」)には全国規模のイベントに発展。その後、世界の15万人まで広がった。

 荒川さんは、この経験を基に本を出版して作家になり、ニートらの若者を積極的に採用する飲食店の経営や学校中心の講演などで幅広く活動するようになった経緯を飾らない関西弁で愉快に紹介。

 その上で「才能がある特別なヤツだけが人生を変えられると思っていたが、自分は誰でもできるごみ拾いをしただけ」と強調。「俺は成功したんじゃない。ただ成長しただけ」とも話し、「人生を変えるのに特別な才能や能力はいらない。まずは自分を信じて今できる一歩を踏み出すこと。その勇気と自分を諦めない覚悟が大切」と訴えた。

 来年の創立90周年に向けた記念事業の一環「100年の学び」講演会の企画。講演後に質問した生徒の一人、菊地凌平さん(1年)は「まだ親や先生、友達に感謝し切れていない。その気持ちを忘れずに何かしらにチャレンジしたい。うまくいかないことも多く、進路で悩んでいる時に素晴らしい講演を聴くことができた」と話した。

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