北上・西和賀

通年、周遊型観光へ キャンプ場 夏場の柱に 夏油高原スキー場【北上】

新たにキャンプ場の運営を始めた夏油高原スキー場。周辺の施設と連携し通年観光を目指す=7月下旬、北上市和賀町

 北上市和賀町の夏油高原スキー場を運営する北日本リゾート(菅原三多英社長)は、通年型観光を視野に事業を展開する。7月にオープンしたキャンプ場を夏場の大きな柱に据え、周辺の観光施設とも連携。各団体による「夏油スノーリゾート協議会」(会長・菅原社長)を設立し、官民で通年型、周遊型観光に力を入れる。

周辺施設と連携 

 冬場は豊富な雪量で「豪雪夏油」をうたい、近年は県外客や外国人客の入り込みで1シーズン10万人前後が来場している。夏場は大きな目玉がなかったが、豊富な自然を生かし近年のアウトドア需要を見込んで7月上旬からキャンプ場の営業を開始。展望デッキサイトや家族向けサイト、愛犬と過ごせるドッグサイトなどを設け、ガイド付きのトレッキングも楽しめる内容で、夏休みや7、9月の4連休などは県内外からの客でにぎわいを見せている。

 夏油高原エリアは各温泉施設や古民家カフェなどのほか、夏場を中心に入畑ダムでスタンドアップパドルボード(SUP)体験、夏油高原ヒルクライムに代表される起伏に富んだ自転車コースなど豊富な観光資源があり、これらと連携していきたい考え。

 4月には北日本リゾートの呼び掛けで市、北上観光コンベンション協会、夏油高原温泉郷各施設、沿線飲食店、市内ビジネスホテル、金融機関、交通事業者など各界19団体で構成する夏油スノーリゾート協議会を設立。観光庁の「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業」にも採択された。

 まずは2021年1月にもスキー場と花巻空港、北上市繁華街を結ぶシャトルバスを週2回程度、往復運行する計画。空港利用客を送迎するとともに、スキー場宿泊客に繁華街に出て酒食を楽しんでもらう。菅原社長は「遠方からお客さんを取り込み、地元経済活性化の役割を果たしたい」と語る。

 通年観光、周遊観光へ最終的にはDMO組織立ち上げも視野に入れる。社員が熱気球のライセンスを取得し近い将来、春から秋にかけて周辺宿泊施設と連携し熱気球を打ち上げたい考え。「北海道のニセコや長野県白馬村のように、キャンプ場やトレッキングを含め年中遊べる場としたい」(菅原社長)。将来的にはニセコや白馬村と同様、海外からの投資を呼び込んで別荘地の建設、ゴンドラなどスキー場の施設改修につなげる構想を抱く。

 菅原社長は「冬は豊富な雪量、夏場は冷涼で恵まれた自然環境がある。まずはキャンプを充実させてコンテンツを増やし、時間をかけて通年で遊べるリゾートを目指したい」と話している。

 夏油高原スキー場 国際興業と北上市による第三セクター・夏油高原開発が運営会社となり1993年12月オープン。2002年に国際興業が撤退後、加森観光が夏油高原開発を完全子会社として運営を引き継いだが13年に撤退。同年、プロポーザル方式による公募でクロスプロジェクトグループ(長野県白馬村)が運営事業者に選定され、同グループの100%子会社として北日本リゾートが運営している。

 現在はスキー場の土地を市が国から借用し、北日本リゾートに貸与。建物やゴンドラ、リフトは市が同社に無償貸し付けし、大規模な修繕は市が担っている。

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