一関・平泉

「お店で乾杯」地ビールフェス 出荷量想定の4倍 集客イベント復活へ意欲【一関】

スタンプラリーの抽選に当たるプロジェクト委の神崎委員長

 一関市内の飲食店で7~8月に開催された「第23回全国地ビールフェスティバルin一関」について、主催する実行委員会は1日、スタンプラリーの抽選会を同市田村町の世嬉の一酒造で開き、物産品などの当選者が決まった。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、例年とは異なり「お店で乾杯」と銘打って参加店を巡るスタンプラリー形式で29店舗が参加して開催。各店に出荷(提供)された地ビールは、追加も含めて当初想定した量の4倍に上るなど、好評だったことをうかがわせた。アンケートでは従来の形式での「復活」を望む声が多く寄せられ、実行委では次回の集客イベントとしての開催を目指して検討を進める。

スタンプラリー抽選

 同フェスは、地ビールの普及と一関地方のPRを図る目的で毎年夏に開かれている。今年は当初8月21日から3日間の開催を見込んでいたが、新型コロナの影響を受けて例年のような集客イベントは見合わせ、参加店ごとに異なる全国の地ビールとつまみを楽しんでもらうかつての地ビールストリートのようなスタンプラリー形式で、7月31日~8月31日に開催された。8月22日にはネットを活用して全国の地ビールファンとつながろうと、新たな試みとして動画配信イベントも行われるなど、工夫を凝らしてPRに努めた。

 参加店には異なる全国の地ビール(330ミリリットル入り)が出荷され、事務局によると最終的な出荷量は1966本だった。当初は500本程度の出荷を見込んでいたが、追加の要請が多く、中には1店舗で100本以上の提供を受けたケースもあった。

 抽選会には、実行委下部組織・プロジェクト委員会の神崎良一委員長と佐藤航副委員長が参加。20店舗制覇のAコース(市内物産品2万円相当)、10店舗のBコース(同5000円相当)、5店舗のCコース(参加店で使える割引券3000円分)、3店舗のDコース(同1000円分)の当選者を決めた。市内以外に盛岡市や遠野市、奥州市のほか、大阪府の人からの応募もあり、ハードルが高いAコースの応募が1人いたことで関係者を驚かせた。

 応募用紙に付けられたアンケートでは「初めて行った店もあり、また行きたくなった」「はしご酒のようで楽しかった」「持ち帰りできるのも良かった」と好感触を示す意見のほか、「もっと期間を長くしてほしかった」という声も。集客イベントとして開催できなかったことを「残念」とする意見も多かった。

 神崎委員長は「来年につなげるという思いで、初めてのことだったが地ビールの飲み比べを通じて地域経済を回すことが出来たのではないか」と振り返りながら「全国のビールイベントも動き出しており、情報交換しながら開催を目指していきたい」と次回開催へ意欲を示している。

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