奥州・金ケ崎

住民の期待乗せ 「ふれあい号」運行開始 自家用有償旅客運送 江刺稲瀬【奥州】

出席者に見送られ、地区内の乗降場所に向かう「稲瀬ふれあい号」の第1便

 奥州市江刺稲瀬の「稲瀬の足を守る会」による自家用有償旅客運送は2日、始まった。任意団体が同運送を担うのは県内で初めて。地区内の指定乗降場所と、市営バスに接続する稲瀬地区センターを「稲瀬ふれあい号」で結ぶ。同センターでの出発式では、地元や市などからの出席者で第1便を送り出した。

 稲瀬では江刺バスセンターと北上市を結ぶバス路線が廃止されたことを受け、2019年度から奥州市の補助で予約型乗合タクシーを運行してきたが、新型コロナウイルスの影響もあり運行事業者が10月以降の事業継続が困難と申し出た。これを受け、市や稲瀬振興会などで協議。必要な認可などを経て同運送(公共交通空白地有償運送)を導入した。

 守る会は振興会の内部組織で、乗合タクシーの運行に携わってきた。ふれあい号には乗合タクシーの利用者がほぼ移行し、市の補助を受ける。事前登録制で月、火、金曜日に運行し、1日3往復。乗降場所23カ所と稲瀬地区センター間はふれあい号、同センターと岩谷堂の江刺バスセンター間は市営バスを利用する。基本運賃は計500円で、乗合タクシー時代から据え置く。1日現在の利用登録は73人。

 出発式で守る会の廣野富男会長職務代行は「高齢化率が高い地域で住民の足をいかに守るかが使命。正念場はこれからなので、今まで以上に各位のご支援・協力を頂き、市公共交通の先駆者として取り組みたい」とあいさつした。

 乗車した阿部十和子さん(82)=奥州市江刺稲瀬字沼尻=は「買い物や通院で岩谷堂方面に行く必要があるが、通常のタクシーだと片道だけで1000円以上かかる。交通手段があるとありがたい」と話していた。

 ふれあい号は当面、地区内9行政区のうち5行政区を走るが、既にエリア拡大を望む声がある。使用するワゴン車は21年9月30日までの期間で、トヨタカローラ南岩手が無償貸与する。

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