若者の投票率向上へ 学生が啓発方法提案 県明推協意見交換会【岩手】
若年層の政治意識の向上を図ろうと、県明るい選挙推進協議会(会長・齋藤俊明県立大研究・地域連携本部特任教授)は6日、盛岡市内で大学生との意見交換会を初めて開催した。学生側から若者の投票率を上げるためのアイデアが提案されたほか、委員が学生の声を聞き、今後の啓発活動の参考とした。
若年層への効果的な選挙啓発方法を検討するため、2020年度の新規事業として開催。県明推協の委員をはじめ、県選挙管理委員、岩手大や県立大の学生ら計22人が参加した。
県立大総合政策学部3年の小泉柊さん(20)が、若年層の投票率向上をテーマにした研究成果を発表。19年の参院選で若年層の投票率が全国的に低かったことについて、投票が面倒であることや政治的関心がないことが背景にあると指摘。「若者が投票しないとどうなるか」「なぜ選挙年齢が引き下げられたのか」といった規範的情報を伝えることが重要だと強調した。高校などの啓発授業で使用するスライドの内容も提案。「選挙になぜ行くべきかを分かりやすく伝えることで、若者の政治に対する意識を高めることにつながるのでは」と語った。
このほか、学生からは「投票したい気持ちはあるが、誰にすればいいか分からない。候補者の選び方についても授業で取り上げてほしい」「選挙や政治について話せる場、コミュニティーが必要だ」といった声も寄せられた。
齋藤会長は「貴重な意見交換ができて良かった。来年度の計画策定の参考にするとともに、今後もこうした機会を設けられれば」と話していた。