北上・西和賀

市民目線で多彩な活動 司東道雄さん 生涯スポーツ功労者に【北上】

生涯スポーツ功労者に選ばれた司東さん

 長年にわたりスポーツの普及・発展に尽くしたとして、元NPO法人フォルダ理事長の司東道雄さん(54)が文部科学省による生涯スポーツ功労者(総合型地域スポーツクラブ)に選ばれた。司東さんは「スポーツはもちろん、市民の皆さんが求めるさまざまな活動に挑戦させてもらった」と市民目線で続けた多彩な取り組みを振り返る。

 司東さんは北上市青柳町出身で、富士大在学中にはアルペンスキーに打ち込んだ。卒業後は祖父が住職だった極楽寺と安楽寺(ともに同市稲瀬町)の跡を継ぐべく京都の本山で修行、20代で住職に。その傍ら、地元体育協会の事務局や体育指導委員として「当時はおじいちゃん、おばあちゃん、子供たちとほぼ毎日一緒に遊んでいたよ」と笑う。

 地域とのつながりを深めていく中、「まちづくりをやりたい」と2005年に仲間とフォルダを設立。スポーツに限らず会員がやりたいことを募り、企画・運営を任せる「言い出しっぺ」のシステムをつくった。

 こういった活動は全国的な成功モデルになるまで発展。14年度には法人としてフォルダが生涯スポーツ優良団体にも選ばれた。現在司東さんはフォルダを離れ、市議2期目。いわてスポーツコミッション顧問としても、県内スポーツの活性化へ奔走する日々だ。

 「取り組みを通じ、いろいろな職員や会員が関わってくれた」と司東さん。「みんなで言い出しっぺしていき、『フォルダ』の中に『ファイル』(市民主体の活動)をどんどん増やしていってほしい」と願う。

 同表彰は地域、職域におけるスポーツの健全な普及・発展に貢献し、地域におけるスポーツ振興に顕著な成果を上げた関係者や団体をたたえるもの。功労者の受賞は、同市からは48年ぶり2人目となった。

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