型板ガラス個性豊か 侍住宅でツアー 芸術大学校【金ケ崎】
住民との協働で多様な学びや体験の場を提供している金ケ崎芸術大学校の「型板ガラスツアー」が11日、金ケ崎町西根の旧菅原家(旧狩野家)侍住宅で開かれた。参加者が同住宅内を巡り、国内では生産が終了した型板ガラスをめでた。
同大学校の活動時間「開校日」の「おみやげの時間」として実施した。同大学校で学生時代から活動し、「たびゆき商店」としてオリジナルのお土産を開発してきた会社員大久保明香さんがガイドを担当。幅広い年代の6人が参加した。
型板ガラスは、製造時に溶融ガラスを通すローラーに彫刻を入れることで模様が付き不透明になる。通常のガラスと同程度の採光力がありプライバシーも保てるため1960年代にはメーカーが競って製造したが、現在は輸入品が主流。現存する和柄の物は貴重になっている。
同日は大久保さんが型板ガラスの歴史を紹介し、同住宅に使われている13種類の型板ガラスを案内。参加者は表面に紙を当て鉛筆でこすって模様を写し取るフロッタージュ技法も使いながら、一枚一枚の個性的なデザインを鑑賞した。
参加者には終了後、同住宅の型板ガラスをデザインに取り入れたクリアファイルがプレゼントされた。
参加した千葉夏乃さん(金ケ崎小学校3年)は「これまで型板ガラスを知らなかった。いろいろな模様があって楽しい」と話していた。