花巻

思い出浸り愛郷心新た 四半世紀ぶり タイムカプセル開封【花巻】

タイムカプセルに入っていた絵画・作文コンクールの応募作品などを懐かしむ地域住民ら

 1995年に旧大迫町で行われた「21世紀への提言」絵画・作文コンクールの応募作品などを収めたタイムカプセルの開封式が18日、花巻市大迫町の早池峰ダムワインハウス湖畔前広場で行われた。児童生徒らが古里への思いや希望を表現した作品253点が四半世紀ぶりに取り出され、地域住民が思い出に浸るとともに愛郷心を新たにした。

 同コンクールは旧大迫町の新町発足40周年を記念し、「住む人に夢と誇りのもてる魅力ある町」のテーマで町内在住、通学の小中高生、一般を対象に作品を募集した。応募された絵画125点、作文128点をタイムカプセルに収め、早池峰ダム湖畔の「友好の鐘」の下に埋設。今年が早池峰ダムの供用開始20年の節目に当たることなどから開封イベントを企画した。

 式では主催者を代表して上田東一市長が「25年前の人たちの夢、提言を確認し、それを踏まえて大迫のまちづくりに取り組みたい」とあいさつし、コンクールの入賞者らとともにタイムカプセルを開封した。

 入賞者を代表し、盛岡市の君ケ洞知里さん(37)が「10年、20年たってもこのままの大迫でいてほしい。たくさんの木を、きれいな川を、美しい早池峰山を残しておいてほしい」、同町の浅沼利一郎さん(80)は「みんなが身近な地域から大迫の良さを感じ、ワイングラス片手に『本当に大迫はいいんだな』と声高らかに言えるように」と当時の作文を朗読した。

 他の入賞者も「小学生の自分なりにわくわくして描いたと思う。娘と一緒に見たい」「今は地元を離れているが、変わらぬ景色に来るたびに癒やされている」などと思いを語った。タイムカプセルには絵や文集に加えて電話帳、広報誌なども保管されており、来場者が自分の作品を受け取ったり、思い出話に花を咲かせたりする姿も見られた。

 県南広域振興局土木部花巻土木センターは開封式に合わせ、竣工(しゅんこう)20周年イベント「早池峰ダムフェア2020」を開催。ダム見学や記念制作グッズの配布などが行われ、大勢の来場者でにぎわった。17、18の両日はダムのライトアップも行った。

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